数字だけで中身が伴わないロシア軍の動員、西側に対する政治的なショー?

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ロシア軍は動員発表から2週間で20万人以上の召集を完了したと発表したが、少なくないロシア人が「武器や食料がまともに支給されない」と怒ってウクライナ行きを拒否しており、ロシア軍の動員は「西側に対する政治的なショーだ」という指摘も出てきた。

西側諸国の支援、先行する総動員体制、圧倒的な地の利に支えられたウクライナとの長期戦は、ロシアにとって「泥沼」と表現するのがふさわしい

ロシアのショイグ国防相は4日「動員発表から2週間で20万人以上の召集が完了した」と明かし、召集された兵士に対する訓練の様子もマスコミに公開して「動員が順調に進んでいる」とアピールしたが、少なくないロシア人が「武器や食料がまともに支給されない」と怒ってウクライナ行きを拒否、兵士に支給する冬用ソックスすらなく2013年に廃止されたはずのポルジャンキ(英:フットラップ)が復活しているらしい。

ロシアでは17世紀以降、ポルジャンキと呼ばれる布(夏は綿で冬はフランネル)で兵士の足を保護してきたが装着には慣れが必要で、2年間の兵役でポルジャンキを使用したことがあるロシア人ジャーナリストは「正しく装着できるようになるまでは拷問に近い痛みに襲われ、最悪の場合は痛みを伴う水ぶくれが出来る」と明かしており、西側諸国の軍でほぼ姿を消しているポルジャンキの存在はロシア軍にとっても「時代遅れの象徴」として忌み嫌われてきた。

そこでロシア軍は2007年の改革でポルジャンキを部分的に廃止、ショイグ国防相は「2013年末までポルジャンキを完全に廃止しろ」と軍に命じていたが、ポルジャンキを巻くロシア人兵士の様子が登場して注目を集めている。

ウクライナの冬場は0°C~-10°Cの極寒なので冬用ソックスがなく、廃止されたポルジャンキの装着に慣れていない兵士は足を痛める可能性(動画が動員された兵士のものかは確証がない)があり、武器や食料も満足にないロシア軍の動員は「西側に対する政治的なショーだ」という指摘もあるが、露国営メディアの番組に出演するアナリスト達は「動員に対する準備不足は明らかでロシア軍が前進できようになるまで2ヶ月以上はかかる」と述べているのが興味深い。

恐らく東部戦線の崩壊を食い止めるためロシア軍に残された手段は「動員した兵士の大量投入」しかなく、初期動員30万人を肉壁にすることで時間を稼ぎ「整備された部隊」を新たに編成するつもりなのかもしれないが、英国防省は「訓練教官として機能するはずだった部隊までウクライナに投入したためロシア軍には訓練リソースが殆ど残っていない」と指摘している。

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先に総動員を始めたウクライナの総兵力は95万人(軍70万人、国家親衛隊9万人、国境警備隊と沿岸警備隊で6万人、国家警察10万人)に達しており、既に動員は軍が必要とする専門技術をもつ人々に限定されているが、この話はロシアの動員発表前(7月時点)のものなのでウクライナも動員数を更に増やすかもしれない。

さらに言えば英国から120日毎に訓練された兵士1万人が帰国してくるため、戦場に供給される兵士の質においてもウクライナ軍の方が優れているのは間違いなく、資金と物資を西側諸国から支援され、総動員体制でも先行し、地の利でも圧倒的なウクライナとの長期戦はロシアにとって余りにも分が悪すぎ「泥沼」と表現するのがピッタリだ。

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※アイキャッチ画像の出典:Минобороны России

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