マレーシア空軍はテジャスではなくFA-50を選択か、但し揉める可能性も

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マレーシアメディアは21日「空軍が進めている軽戦闘機入札の勝者はFA-50だ」と報じているが、入札に敗れた他の候補(恐らくテジャスMK.1A)が「空軍の評価プロセスが不公平だ」と訴えており、正式発表までに一悶着あるかもしれない。

個人的には「PhantomStrikeの統合決定」や「ポーランド導入」が両者の評価を逆転させたのではないかと思っている

マレーシア空軍が進めている軽戦闘機入札(FLIT/LCAプログラム)は英ホーク108/208や伊MB-339CMの更新と退役したMiG-29の穴を埋めるという2つの目的があり、調達する軽戦闘機に視界外戦闘能力、空中給油能力、超音速飛行、国産化比率30%などを要求、インドのテジャスMK.1A、ロシアのMiG-35、韓国のFA-50、イタリアのM-346FA、中国のJF-17、トルコのヒュルジェットの6社が名乗りを挙げていたが、最終選考に残ったのはJF-17、FA-50、テジャスMK.1Aだと報じられている。

マレーシア空軍はテジャスではなくFA-50を選択か、但し揉める可能性も

出典:Public domain パキスタン空軍のJF-17

テジャスMK.1Aを提案したヒンドスタン航空機は「テジャスMK.1Aが有力候補に浮上して調達に向けた交渉が進められている。JF-17やFA-50よりもMK.1Aは優れた戦闘機でマレーシアが望む全てをカバーした上で予算要件をクリアした唯一の存在だ。しかも提案にはSu-30MKMのMRO施設の提供も含めている。ロシア以外で同機のサポートを行えるのは我々だけだ。政治的な変化がない限り導入交渉はまとまるだろう」と7月に明かしていたが、複数の現地メディアは入札の勝者がFA-50だと主張してきた。

マレーシアのThe Edge Markets誌は「韓国航空宇宙産業の現地パートナーに問い合わせFA-50Block20の入札成功がポジティブであると確認した。彼らは『物理的な評価が終わり正式な発表を待っているところだ』と明かした。他の候補の現地パートナーはマレーシア国防省から書面で『入札不成立』の通知を受け取ったところもある」と報じており、ヒシャムディン国防相も10月末に「LCA調達に関する入札企業との価格交渉が完了した。締結する契約内容を承認する財務省の決定を待っているところだ」と明かしている。

マレーシア空軍はテジャスではなくFA-50を選択か、但し揉める可能性も

出典:Venkat Mangudi / CC BY-SA 2.0 テジャス

更にマレーシア空軍は最終候補に上げられた3機種の中からFA-50の製造工場しか訪問しておらず、韓国メディアも「マレーシア空軍がFA-50を選択した可能性が高い」と予想していたが、Edge誌は「FA-50に入札で敗れた候補の1つが『評価プロセスが不公平だ』と訴えて汚職防止委員会の捜査が始まった」と報じており、不満を訴えた入札者は「軽戦闘機の要求要件を満たしていないのにある提案が優遇された」と述べているので訴えたのは自信満々だったヒンドスタン航空機の可能性が高い。

この問題に詳しい関係者も「各入札者に対する評価プロセスが不透明で、このようなやり方を好むなら公開入札ではなく任意の相手と直接交渉を行えば良い。公開入札を行う理由は公平さを保証することで入札者に競争を促して最高のコストパフォーマンスを手に入れるためだ」と指摘しており、マレーシア空軍とって初の国際的な公開入札は不完全なもので「見せかけの入札は今後の入札に悪影響を及ぼす=公平な評価と結果に基づく採用が保証されないのなら今後の入札に参加してくる企業はいなくなるという意味」と警告している。

マレーシア空軍はテジャスではなくFA-50を選択か、但し揉める可能性も

出典:한국항공우주산업

本当に評価プロセスが不公平だったのか、公平ならテジャスMK.1Aが勝利したのかは謎だが、ヒンドスタン航空機が明かしたテジャスMK.1Aの輸出価格=機体単価は4,150万ドル(関連費用なし)で、ポーランドと締結した契約からFA-50Block20の調達コストは6,380万ドル(関連費用込み)なので導入にかかる費用にほぼ差はなく、個人的には「PhantomStrikeの統合決定」や「ポーランド導入」が両者の評価を逆転させたのではないかと思っている。

まだマレーシア空軍がFA-50導入を正式発表した訳ではないが、今回の報道を受けて海外のディフェンスメディアは「マレーシア空軍が進めていた軽戦闘機導入の勝者はFA-50だ」と報じ始めており、これが事実なら韓国にとって今年2件目の新規受注となる。

マレーシア空軍はテジャスではなくFA-50を選択か、但し揉める可能性も

出典:public domain インド空軍のラファール

因みに賄賂がマレーシア空軍の決定を左右した可能性(これを言い始めるとキリがない)もあるが、インドも自国の装備調達でフランス側から相当賄賂を受け取っているので、国際的な装備調達に多少のダークマネーが絡むことぐらい当然承知しているはずだ。

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※アイキャッチ画像の出典:KAI

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