米海軍、対潜魚雷を40マイル先に運搬するHAAWCの初期作戦能力を宣言

By | November 24, 2022


米海軍はP-8Aで使用するHAAWCキットの初期作戦能力(IOC)を宣言、これにより高高度から最大40マイル=約64km離れた地点に対潜魚雷を投下できるようになりP-8Aの生存性と作戦効率が向上する。

HAAWCはP-8Aのような哨戒機の脆弱な部分=対潜魚雷を投下するため低空に降りてくる必要性を無くしてくれるので中々面白いシステムだ

ボーイングは22日「Mk.54を高高度から最大40マイル離れた地点まで運搬可能なHAAWCキットが初期作戦能力(IOC)を獲得した」と明かし、米海軍から最大1.2億ドルのフルレート生産契約を獲得したと発表した。

米海軍、対潜魚雷を40マイル先に運搬するHAAWCの初期作戦能力を宣言 2

出典:U.S Navy photo by Personnel Specialist 1st Class Anthony Petry

HAAWCとはAGM-84H/Kの折りたたみ式の主翼構造とJDAMのGPS誘導システムを流用したMk.54を滑空式の魚雷に変換するキットで、根本的にはMk.80シリーズを滑空爆弾に変更する「JDAM Extended Range(JDAM-ER)」と同じコンセプトだが、HAAWCは高高度から最大40マイル=約64km離れた地点に対潜魚雷を運搬できるため、P-8AはMk.54投下のため目標地点に接近したり高度を下げる必要がない=生存性と作戦効率が向上するという寸法だ。

要するにソノブイ・ディスペンサーポッドを搭載したMQ-9、対戦ヘリのSH-60などと連携することでP-8Aは巡航高度に留まり続けながら「巨大な対潜魚雷の運搬機」として作動するという意味だが、潜水艦向けの水中発射型対空ミサイルも実用化がぼちぼち始まっているため、このような脅威からP-8Aを守ることにも役立つだろう。

米海軍、対潜魚雷を40マイル先に運搬するHAAWCの初期作戦能力を宣言 4

出典:General Atomics Aeronautical Systems MQ-9B SeaGuardian

ドイツ海軍は空中の脅威に対抗手段がない潜水艦を保護するためIDAS (Interactive Defense and Attack System for Submarines) システムを開発、このシステムは魚雷発射管から運用可能な水中発射型誘導ミサイルで、IDASは潜水艦から離れるまで水中を航行してブースターに着火、空中に飛び出すと主翼を展開してシーカーが目標の検出を行い任意の目標=対戦ヘリ、水上艦艇、陸上目標を攻撃することができるのだが、IDASは潜水艦と光ファイバーケーブルでつながっているため、必要に応じて潜水艦のオペレーターが介入して目標の変更や作戦の中止を行うことができるらしい。

IDASについてドイツ海軍は「対潜ヘリの脅威に直面した潜水艦には『見つからないよう海中に隠れる』という消極的な防衛行動しかなかったが、IDASの登場で潜水艦は積極的な防衛行動が可能になった」と評価しており、開発作業は2023年に完了して2024年に212型潜水艦へのIDAS導入が開始される予定(予算不足で量産化を遅らせる可能性がある)だ。

米海軍、対潜魚雷を40マイル先に運搬するHAAWCの初期作戦能力を宣言 6

出典:IDAS Consortium

フランスも潜水艦から発射する対空ミサイル「A3SM」を開発済みで、米海軍もAIM-9Xを潜水艦から発射する実験(実用化には至っていない)を行い、中国海軍も潜水艦向けの対空ミサイルを複数研究しているため、水中発射型対空ミサイルというコンセプトの成熟度や注目度は高まっている。

今後IDASのような兵器が普及するかどうかは未知数だが、HAAWCはP-8Aのような哨戒機の脆弱な部分=対潜魚雷を投下するため低空に降りてくる必要性を無くしてくれるので中々面白いシステムだ。

ただの爆弾を巡航ミサイルに変える「Powered JDAM」の仕組み
インフレとドル高に苦しむドイツ、P-8など6つのプログラムを除外・削減
対潜戦のコスト削減が可能に? 米海軍がMQ-9を活用した潜水艦狩りをテスト

 

※アイキャッチ画像の出典:Boeing



Source link

関連:  韓国政府にまたもや特大ブーメラン! 日本をホワイト国から外しWTO違反認定される! 愛国日報が悔しくてパニック状態!
Subscribe
Notify of
guest
0 Comments
Inline Feedbacks
View all comments