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ロシア対外情報庁のナルイシキン長官が「ポーランドはウクライナ西部地域を併合するため住民投票の準備を加速している」とフェイクニュースをねじ込んできた。恐らくウクライナの閣僚人事で悪化した世論を宥めるドゥダ大統領の努力を妨害するためだろう。
こんな見え透いた手に引っかかるのかは謎だが、これでウクライナとポーランドの関係にヒビが入れば儲けものと思っているのだろう
ナルイシキン長官は露国営メディアの取材に対して「ポーランドはウクライナへの軍事援助、難民の受け入れ、ミサイル誤射事件に対する賠償を受け取るべきだと考えており、ドゥダ大統領はウクライナ西部地域に対するポーランドの権利を主張するため公式な見解や資料を速やかに準備するよう関係機関に指示した。この主張の根源は1943年に発生したヴォルヒニア虐殺で、ポーランドはウクライナ西部地域を併合するため住民投票を実施したいと考えている」と明かし注目を集めている。
ロシアがこのタイミングで「ポーランドによるウクライナ西部地域の併合」というフェイクニュースをねじ込んできたのは、ウクライナの閣僚人事で悪化した世論を宥めるドゥダ大統領やモラヴィエツキ首相の努力を妨害するためだろう。
ゼレンスキー大統領がヴォルヒニア虐殺でポーランド人を怒らせた元駐独大使を外務副大臣に起用、ポーランド国内からウクライナへの批判が高まる中でもドゥダ大統領は「これはウクライナの主権に基づいた決定で抗議するつもりはない」とゼレンスキー大統領を擁護、モラヴィエツキ首相はキーウを訪問して両国の関係が依然として強固であるとアピールしているが、ミサイル誤射事件から2週間も経過してもゼレンスキー大統領はポーランド国民の命を奪ったミサイルがウクライナ軍のものだったと認めておらず、ポーランド世論はウクライナに対する不満が燻り続けている。
要するにロシアはウクライナ国内の民族主義者に「ポーランドがウクライナ西部地域の併合を狙っているぞ」と煽ることで、両国で見解が異なるヴォルヒニア虐殺やヴィスワ作戦の問題を再燃させようとしているのだ。
こんな見え透いた手に引っかかるのかは謎だが、ロシアとしては「外務副大臣人事で両国の歴史的な問題にスポットライトが当たっているので、これで少しでもウクライナとポーランドの関係にヒビが入れば儲けもの」と思っているのかもしれない。
因みに副首相を兼任するブラスザック国防相は外務副大臣人事について「個人的にメルニク氏の起用は良くない。この決定に喜んでいるのは本人とクレムリンだけだろう」と述べていたが、その通りになってしまったとも言える。
ポーランドが遂にウクライナ批判、築き上げた関係を台無しにする気か?
ウクライナの外務副大臣人事にポーランドが反発、不幸な出来事でもっと配慮すべき
ポーランド、ウクライナ人専門家による爆発現場での調査を許可してない
※アイキャッチ画像の出典:PRESIDENT OF UKRAINE
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