ウクライナ軍が鹵獲した2,000輌以上の戦車や装甲車、大半が役立たず

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ウクライナ軍は計2,000輌以上の戦車や装甲車などを鹵獲したため「最大の武器援助国はロシアだ」と揶揄されることもあるが、鹵獲した装備の大半は修理が困難でスペアパーツとして流通させる仕組みもないため役に立っていないらしい。

鹵獲した装備の数は多くても「ウクライナに対する最大の武器援助国はロシアだ」というほどの恩恵は受けられていない

ウクライナ軍は侵攻が始まった2月24日以降、計2,000輌以上の戦車や装甲車などを鹵獲したため「最大の武器援助国はロシアだ」と揶揄されることも多いが、この鹵獲された装備の大半は修理困難なジャンク品で、これを集中管理するシステムも存在せず各部隊が鹵獲装備を独自に保管しているため「ジャンク品から取り出せるスペアパーツ」「鹵獲した弾薬」の共有が難しく、西側製装備の修理はポーランドにあるNATO施設まで運ぶ必要があるためウクライナ軍の悩みの種になっているらしい。

主要な前線でロシア軍相手に戦い続けてきた第14独立機械化旅団の報道官は「大切なものを収集して溜め込むのはウクライナ人の性分だ」とワシントン・ポスト紙の取材に答え、9月の反撃でイジュームに一番乗りした第25独立空挺旅団の兵士は「ロシア軍が置き去りにした戦車が沢山あったが、直ぐに動かせるものは片手で数えられるほどしかなく修理をして動かせそうなものは3割程度で、残りはかなりの作業が必要なジャンク品だ」と明かし、別の兵士は「状態の悪い戦車はスペアパーツを供給するドナーになるかもしれない」と述べている。

ただ第14独立機械化旅団の整備大隊のリーダーは「鹵獲したBMP-3を修理する部品が見つからない。ウクライナ軍が保有する類似車輌の部品を流用できないため修理を行うには同型のBMP-3を見つけてこなければならず、もしかすると他の旅団が必要な部品を持っているかもしれないが、この手の情報を共有したり必要な部品を探す仕組みがない」と訴えており、鹵獲装備を集中管理するシステムがないためジャンク品からスペアパーツが取り出せても必要なところに届けるシステムがないのだ。

ウクライナ軍が鹵獲した2,000輌以上の戦車や装甲車、大半が役立たず

出典:News from Ukraine ヘルソンで放棄されたロシア軍の装備

しかも「鹵獲した装備や弾薬は鹵獲した部隊のもの」という意識が強いため、他の旅団にスペアパーツや弾薬を持っていないか聞いてみても提供を断れることが多く、侵攻初期と異なりハルキウやヘルソンで鹵獲された装備の多くは「ウクライナ軍が再利用するのを防ぐため装備内部が破壊されている」と欧米の諜報機関も指摘しており、鹵獲した装備の数は多くても「ウクライナに対する最大の武器援助国はロシアだ」というほどの恩恵は受けられていないのだろう。

西側製装備も修理を行うにはポーランドにあるNATO施設まで運ぶ必要があり、PzH2000の修理に限ってはリトアニアまで運ぶ必要があるため「ウクライナ軍にとって何週間も装備が修理から戻ってこないことが最大のフラストレーションだ」とワシントン・ポスト紙は指摘している。

ウクライナ軍が鹵獲した2,000輌以上の戦車や装甲車、大半が役立たず

出典:Генеральний штаб ЗСУ

因みにインフラ攻撃による停電も整備作業に支障をもたらしており、ハルキウ州の野外整備拠点で働く整備大隊のリーダーは「停電が毎日発生して作業に遅れが出ている。発電機を使用しても修理に必要な機器を全て動かすことができない。これがプーチンの狙いでロシアは理由があってインフラを攻撃している」と述べているのが興味深い。

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※アイキャッチ画像の出典:Ukraine Weapons Tracker

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