ウクライナに提供したチャレンジャー2やAS-90、交換用砲身がない?

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BAEは受注不足の影響で砲身製造設備を数年前に手放しており、ウクライナに提供したチャレンジャー2やAS-90の交換用砲身を確保するため「英陸軍が保有するプラットホームから砲身を取り外す必要があるかもしれない」と指摘されている。

英国以外にも砲身製造能力を失っている欧州の国がもう1ヶ国(製造設備をインドに全て譲り渡したらしい)ある

防衛市場の動向を報じる英国のShephardは8日「英国がウクライナに提供したプラットホームの交換用砲身を調達するには、保有するチャレンジャー2やAS-90から砲身を取り外す必要があるかもしれない。NATOはウクライナに提供する装甲車両、大砲、砲弾の供給ばかり強調しているが、これらのプラットホームが必要とする交換用砲身の供給については殆ど考慮されていない」と報じており、どうやらBAEはチャレンジャー2やAS-90の交換用砲身を製造する設備がないらしい。

ウクライナに提供したチャレンジャー2やAS-90、交換用砲身がない?

出典:Richard Watt / OGL v1.0

L30A1(55口径120mmライフル砲)やL31(39口径155mm榴弾砲)を製造したノッティンガムの王立兵器工場は2001年に閉鎖済みで、この製造能力はBAEがバロー・イン・ファーネスに設立した工場に引き継がれたものの、これも受注不足の影響で数年前に工場が閉鎖されてしまい、BAEは「もはや我々は砲身の製造設備を持っていない。しかし労働力と知識は保持しており、砲身製造能力を国内で再構築するための検討を行っている」と明かしている。

英陸軍がチャレンジャー2やAS-90の交換用砲身をどれだけ保有しているのか不明だが、少なくとも数年前から訓練等で消耗する交換用砲身の調達を行っていないため、Shephardが指摘するように「チャレンジャー2やAS-90から砲身を外してウクライナに供給する事態」に陥るかもしれない。

ウクライナに提供したチャレンジャー2やAS-90、交換用砲身がない?

出典:Генеральний штаб ЗСУ

戦いが長引けば長引くほど継戦能力の面でウクライナが有利になると思われたが、西側諸国の防衛産業やサプライチェーンは縮小した国防支出の環境に最適化され、戦時需要に対応するための製造基盤も既に失われており、防衛産業企業の経営陣も株主も(不確かなウクライナ需要に)積極的な設備投資を避ける傾向が強く、戦時体制に移行したロシアに匹敵する供給体制は「数年後でないと実現しない(これすら怪しい)」という有様だ。

因みにShephardは「英国以外にも砲身製造能力を失っている欧州の国がもう1ヶ国(製造設備をインドに全て譲り渡したらしい)ある」と指摘している。

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※アイキャッチ画像の出典:Photo by Staff Sgt. Brandon Ames

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