元放送作家の鈴木おさむ氏(53)が10日、フジテレビの情報番組に出演し、9日付で日本相撲協会を退職した前宮城野親方、元横綱・白鵬の白鵬翔氏(40)の電撃退職について語った。鈴木氏は、白鵬氏が退職を決意した背景にある「不信感」や「心が折れた」という心境について、自身の見解を述べた。
元宮城野部屋力士たちの移籍問題
昨年2月に発覚した元幕内・北青鵬の暴力問題により、師匠だった宮城野親方(元白鵬)の宮城野部屋は閉鎖となった。所属力士たちは新たな部屋への移籍を模索したが、困難に直面。特に、元旭天鵬が師匠の大島部屋への移籍希望は「同じモンゴル出身はダメ」との理由で却下され、9人が引退。安治川部屋も「新米親方はダメ」として許可されず、最終的に伊勢ケ浜部屋へ所属することになった。
白鵬氏が語る協会判断の「ズレ」と横野レイコ氏の分析
日本相撲協会退職の一因について、白鵬氏は会見で「後輩である同僚の照ノ富士が伊勢ケ浜親方になること、というのは去年の話と今年の話で、ずいぶんズレがあるな、とその判断であります」と述べた。この「ズレ」について、相撲リポーターの横野レイコ氏は解説。元横綱・照ノ富士親方が「モンゴルの後輩横綱であり、新米親方」であることに触れ、協会が弟子の移籍に際し「新米はダメ」「モンゴル出身はダメ」としていたにも関わらず、新米でモンゴル出身の照ノ富士親方が伊勢ケ浜部屋を継承したことが、白鵬氏が「去年言ってたことと違うじゃないの」と受け入れられなかった最大の理由だと推測した。
鈴木おさむ氏「不信感、心が折れる」原因は特別ルール?
横野氏の説明に対し、鈴木おさむ氏は弟子の立場に言及。
フジテレビ「サン!シャイン」に出演し、元白鵬の退職について語る放送作家の鈴木おさむ氏
「弟子の気持ちって結構大事だと思うんですよ。不安に思わずに稽古に臨めるかっていうところでいくと、僕は大島部屋って良いなと思っていたんです」と、弟子が希望した部屋への移籍が叶わなかったことを残念がった。さらに、「横野さんが言うようにあれもダメ、これもダメって、なんで特別ルール通じるの?っていうのは凄い不信感だし、心が折れるってことだと思う」と、一貫性のない協会への不信感が白鵬氏の退職を招いたと指摘。「今までのルールが急に変わっちゃうと、どう動いたらのか分からない」とルールの不明瞭さを懸念しつつ、「弟子を守りたいという気持ちもありながら、そうなってしまうという気持ちも分かりますね」と、白鵬氏の複雑な心境への理解を示した。
結論
鈴木おさむ氏は、元横綱・白鵬の日本相撲協会退職の背景には、弟子の移籍を巡る協会の一貫性のない判断に対する深い不信感があり、それが「心が折れる」という形で決断を後押ししたとの見解を示した。弟子を案じる白鵬氏の複雑な思いが、協会ルールの不明瞭さによってさらに深まった可能性がうかがえる。
参照元
フジテレビ「サン!シャイン」番組内コメント(出演:鈴木おさむ氏、横野レイコ氏)
スポーツ報知 via Yahoo!ニュース (オリジナル記事)