【ワシントン=淵上隆悠】米国のトランプ大統領は18日、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が17日に報じた記事で名誉を傷つけられたなどとして、100億ドル(約1兆4800億円)超の損害賠償を求める訴訟をフロリダ州の連邦地裁に起こした。
記事は、トランプ氏が2003年、未成年人身取引罪などで起訴された米実業家ジェフリー・エプスタイン氏(勾留中の19年に死亡)に自身の署名が入った「下品な手紙」を送ったと指摘する内容だ。トランプ氏は訴状の中で、手紙が記事に掲載されていない点などを挙げ、「虚偽の主張だ」と訴えた。
トランプ氏は、報道によって「経済的な損失と名誉の毀損(きそん)が拡大し続ける」と主張。執筆した記者2人に加え、WSJの発行元であるダウ・ジョーンズ社や、同社を傘下に置くニューズ・コーポレーション社とルパート・マードック名誉会長らに「100億ドルを下らない」額の賠償を請求した。