天皇皇后両陛下が主催される「秋の園遊会」が10月28日、東京・元赤坂の赤坂御苑で盛大に開かれました。この場では、長女である愛子さまが招待者と手話で交流される場面があり、「(手話で)お話したのは初めてなんです」と率直に明かされる姿が多くの人々の心を打ちました。愛子さまのこの謙虚で真摯な姿勢は、皇室の新たな一面として注目されています。
秋の園遊会、愛子さまの「初めて」の瞬間
園遊会では、天皇陛下、皇后雅子さまに続き、秋篠宮ご夫妻をはじめとする皇族方が、招かれた各界の功労者たちと和やかに歓談されました。その中で、長年にわたり手話普及に尽力されてきた全日本ろうあ連盟元理事長の石野富志三郎さんご夫妻とのお話がありました。特に秋篠宮妃紀子さまは、手話に堪能でいらっしゃることから、通訳を介さず直接手話で石野さんご夫妻と会話を交わされ、親密な交流が生まれていました。
紀子さまの後に石野さんの前に進まれた愛子さまは、その場に手話通訳の担当者が控えているにもかかわらず、笑顔で自ら指を動かして手話で挨拶をされました。「こんにちは」と伝えられるその仕草は、片手の人差し指と中指を額に当てた後、両手の人差し指を向かい合わせてお辞儀するように指先を曲げる、丁寧なものでした。
秋の園遊会で手話を用いて招待者と和やかに歓談される愛子さま
素直な告白が示す愛子さまの謙虚さ
愛子さまの温かい手話での挨拶に、石野さんは一段と輝く笑顔を見せられました。その後、石野さんは報道陣に対し、「皆さんが手話に対して非常にご理解を示してくださったことが本当に嬉しかった」と語り、特に愛子さまとの交流について次のように振り返っています。「愛子さまは私に対して、『聞こえない方とお話ししたのは実は初めてなんです』とおっしゃってくださいました」。
愛子さまがご自身の「初めての経験」をこれほど素直に、そして勇気を持って伝えられたことに、石野さんは深く感銘を受けたといいます。石野さんが手話で「ありがとう」とお礼を伝えると、愛子さまはさらに「これからも手話を覚えていきたいです」「ご指導お願いします」と真摯な学びの意欲を示されたとのことです。この一連のやり取りは、愛子さまの飾らないお人柄と、新しいことへの探求心を強く印象づけました。
公務で見せる一貫した「学びの姿勢」
愛子さまが公務で見せる真摯な姿は、今回の園遊会に限ったことではありません。2022年3月、20歳を迎えられて初の記者会見では、「ご自身の性格や長所・短所について」という質問に対し、「小さい頃から人見知りのところがございますので、これから頑張って克服することができれば、と思います」と率直に述べられました。
本格的に公務を始められてからも、この謙虚な姿勢は一貫しています。昨年10月に初の単独地方公務として佐賀県を訪問された際には、出迎えた知事らに満面の笑顔で「少し緊張しております」と挨拶されました。さらに、佐賀滞在の翌日に柔道観戦に訪れた際も、「柔道競技を見せていただくのは初めてなので、とても楽しみに参りました」と、初めての経験への期待を隠されませんでした。
今年3月には、初めて進水式に出席され、斧を振り下ろして船につながる支綱を切断するという重要な役目を担われました。斧を受け取る際にドキドキされていたという愛子さまは、式典の後で「私、きちんとできましたよね?」と周囲に尋ねられたと報じられています。これらのエピソードは、愛子さまが完璧さを求めるのではなく、常に学び、成長しようとする「学びのまなざし」をお持ちであることを示しています。
結び
秋の園遊会で見せられた愛子さまの「初めて」の手話交流と、それに対する素直な告白は、多くの人々に温かい感動を与えました。新しいことへの挑戦を恐れず、自身の未熟さをも率直に認め、学ぶことをいとわないその姿勢は、今後の皇室の活動においても国民に寄り添う温かさをもたらすことでしょう。愛子さまの真摯な「学びの姿勢」は、これからも多くの人々に希望と共感を与えるに違いありません。
参考資料
- AERA編集部・井上有紀子「愛子さま、園遊会で手話に初挑戦『初めて』と語る真摯な魅力」
- Source link: https://news.yahoo.co.jp/articles/d1708dbc3663b1b172aaa1f4e33a66e4fcfd490b




