10月29日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)で、弁護士の三輪記子氏が新閣僚である小野田紀美経済安保担当大臣のSNS運用に言及し、ネット上で活発な議論が巻き起こっています。新たに外国人政策などを兼務する大臣として注目される小野田氏に対し、三輪氏が提起した「X(旧Twitter)でのブロック」と「市民の知る権利」の問題は、政治家とSNS、そして情報公開のあり方について問いかけています。
三輪弁護士の指摘:Xでのブロックと「知る権利」
番組では、司会の宮根誠司氏が小野田大臣について「これから仕事ぶりを見ていかないといけない」「若い人が政治に関心を持つきっかけになる」と期待感を示す一方で、三輪氏は慎重な姿勢を見せました。彼女は、「私の友人とかでも、Xで(小野田氏から)ブロックされているという人が結構、続出していて」と具体的な事例を挙げ、懸念を表明。
三輪弁護士は続けて、「市民の知る権利というのも表現の自由の1つとされているので、市民の知る権利にも応えていく大臣であってほしい」と述べ、政治家がSNSで特定のユーザーをブロックする行為が、国民の知る権利を阻害する可能性を指摘しました。この発言に対し宮根氏がブロックの真意を尋ねると、三輪氏は「分からない」としつつ、「たくさんいる」とブロックされた友人の多さを強調しました。
小野田紀美経済安保担当大臣、SNSでのXブロック問題を巡る議論
ネット上の反論と「知る権利」の解釈
三輪弁護士の発言は、すぐにインターネット上で反発の声を集めました。多くのユーザーからは、Xでのブロック機能と「知る権利」の関連性について疑問が呈されました。
- 「知る権利は阻害されてないと思う」
- 「ブロックと知る権利は関係ない 的外れすぎて草」
- 「Xはブロックされてても見れるのに無知すぎる」
といった意見が相次ぎました。実際、Xでは相手をブロックしても、そのアカウントが公開設定であれば投稿を閲覧することは可能です。ブロックされることで「いいね」や「リポスト」といった交流はできなくなりますが、情報そのものへのアクセスが完全に遮断されるわけではありません。この点を踏まえ、三輪氏の「知る権利が阻害された」という主張は、一部で「大げさ」あるいは「的外れ」と受け止められました。
今回の件は、ジャーナリストの浜田敬子氏や政治評論家の田崎史郎氏による高市氏への言及が批判を集めた事例と同様に、単なる「アラ探し」と捉える見方も浮上しました。政治家に関するコメンテーターの発言自体にも、厳しい目が向けられる現代の世論を反映しています。
政治家のSNS運用と市民との対話の重要性
今回の議論は、現代社会における政治家のSNS運用とその透明性の重要性を改めて浮き彫りにしました。SNSは政治家が有権者と直接交流し、政策や考えを伝える強力なツールである一方で、その運用方法一つで誤解や批判を招く可能性もはらんでいます。特に、公人である政治家のアカウントは、公共性の高い情報源としての側面を持ちます。そのため、特定の意見を持つユーザーをブロックする行為は、たとえ個人の判断であっても、情報アクセスや表現の自由に対する懸念を生じさせることがあります。
小野田大臣のような若手で期待される閣僚にとって、SNSを通じた積極的な情報発信は若年層の政治関心を高めるきっかけとなり得ます。しかし、同時に、市民との健全な対話を維持し、多様な意見に耳を傾ける姿勢が不可欠です。透明性と説明責任が求められる政治の世界において、SNSをどのように活用し、市民の「知る権利」と個人の表現の自由のバランスを保っていくかは、常に議論されるべき重要な課題であると言えるでしょう。
結論
小野田紀美経済安保担当大臣のXでのブロック問題を巡る三輪記子弁護士の発言は、政治家のSNS運用と市民の「知る権利」に関する複雑な議論を呼び起こしました。Xの機能上、ブロックが直接的に情報アクセスを完全に阻害するわけではないという反論が多く見られたものの、この一件は、公人が情報発信を行う上での責任と、多様な意見を持つ国民との対話の重要性を再認識させる機会となりました。今後も、政治家がSNSをどのように活用し、開かれたコミュニケーションを維持していくかが注目されます。
参考文献
- Yahoo!ニュース (2023年10月31日). 「小野田紀美大臣の“Xブロック問題”に三輪弁護士が指摘「知る権利に応えてほしい」ネットで議論に」. https://news.yahoo.co.jp/articles/86dea77e5f42bf57ad06f130c3653951b320989d




