未経験の主婦に「原画」の依頼が舞い込む異常事態…日本アニメが大人気のウラで「制作現場がもはやパンク状態」「若手を育成するヒマもない」


【写真】アニメーターの質向上を目的に設置されたアニメータースキル検定と、キーマンの西位輝実氏

技術力が低い素人にも仕事が舞い込む

 筆者が取材した主婦のR氏は、コロナ騒動の混乱期に“副業”としてアニメーターの仕事を開始した。SNSに載せていたイラストがきっかけで声がかかり、通常は新人が最初に勉強する“動画”の仕事を経験しないまま、いきなり“原画”の仕事を始めた。本人も自身が未熟だと自覚しているというが、それでも仕事がちょくちょく舞い込むそうである。

 R氏はアニメの専門学校に通ったり、先輩アニメーターに教わった経験は一度もない。「あくまでも趣味で絵を描いている程度だった」「少しでも生活費の足しになればと、気軽に始めた」と話し、現在もアニメがどのように制作されているのか「よくわからない」と話す。アニメの素人の筆者が見ても線がガタガタで、お世辞にも絵が上手いとは言えない。しかし、そんな人が即戦力になってしまうほど、業界は人手が不足しているようだ。



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