「良いこと悪いこと」第5話徹底考察:宇都見刑事の再捜査と隠された「7人目」の真相

11月8日に放送された日本テレビ系ドラマ『良いこと悪いこと』第5話では、物語が新たな局面を迎え、事件の核心に迫る重要な手掛かりが次々と浮上しました。これまでイマクニの常連客に過ぎなかった宇都見(木村昴)が刑事であることが明らかになり、彼が上司に事件の再捜査を直談判したことで、表立っては動けない状況ながらも真相解明への第一歩が踏み出されます。さらに、鷹里小の校長となった当時の担任・大谷(赤間麻里子)の不可解な言動と、高木(間宮祥太朗)たちのグループに存在したとされる、誰も覚えていない「7人目」の同級生にまつわる謎が深まり、視聴者の間で様々な考察が飛び交っています。

宇都見刑事、事件の再捜査に着手

宇都見刑事は、一連の連続不審死事件の背後にある闇を深く探るため、上層部に再捜査の必要性を訴えかけました。彼の粘り強い交渉により、公式には動きにくい中でも、事件の洗い直しを行う機会を得ることになります。この動きは、事件の全貌を明らかにする上で決定的な転換点となる可能性を秘めており、今後の宇都見の行動が物語の鍵を握るでしょう。

大谷校長の証言の裏に隠された真実

鷹里小での聴取と不可解な供述

高木、園子(新木優子)、小山(森本慎太郎)、羽立(森優作)は、当時の担任である大谷校長に話を聞くため、鷹里小学校を訪れます。しかし、大谷校長は当時のいじめの有無について「いじめはなかった」と否定したり、「覚えていない」と繰り返すなど、一貫性のない供述に終始しました。この曖昧な態度は、彼女が何かを隠しているのではないかという疑念を抱かせます。その一方で、園子は大谷校長から、高木の娘・花音(宮崎莉里沙)が在籍する4年生のクラスで特別授業を行うよう依頼されます。

タイムカプセルと卒業アルバムの謎

小山は、卒業式に渡されるはずの卒業アルバムが、なぜ在学中に埋められたタイムカプセルに入っていたのかという、これまで見過ごされていた点に気づきます。これはタイムカプセルが一度掘り起こされていた決定的な証拠であり、卒業アルバムを持たない人物が一連の事件の犯人、あるいは少なくとも6人の顔を塗りつぶした張本人であると推測されます。この状況証拠から判断すると、卒業アルバムを塗りつぶし、タイムカプセルを掘り起こして埋め直した人物は大谷校長である可能性が非常に高いと言えるでしょう。

大谷校長の「やめませんか」誰への懇願か

物語の終盤、大谷校長が誰かに電話をかけながら「もうやめませんか」と懇願する場面が描かれます。この言葉は、彼女が何者かに協力を強いられ、6人の顔が塗りつぶされた卒業アルバムを埋め、さらに彼らが描いた「みんなの夢」の内容をその相手に教えていたことを示唆しています。前回の終盤に登場したスコップを引きずる後ろ姿は、タイムカプセルを埋め直す大谷校長の姿であり、今回彼女が校長室で見ていた「みんなの夢」を発表するクラスの動画は、内容を確認するために掘り起こしたタイムカプセルから見つかったものであると考えられます。

大谷校長が何者かに依頼された経緯や、塗りつぶされた6人が命を奪われていくことを予期していなかったとすれば、彼女は無邪気な「いたずら」に加担したつもりだったのかもしれません。これは、依頼主が小学校時代に何らかの辛い経験をしており、大谷校長がそれを知っていた可能性を示唆します。今回の高木たちへの対応に見られる「事なかれ主義」的な態度から推測するに、大谷校長自身も園子のような「いじめ被害者」であった過去があるのかもしれません。しかし、教師がこのような事柄に加担するのは賢明な判断とは言えず、他に何らかの複雑な事情が隠されている可能性も否定できません。

大谷校長が過去の出来事について語る様子。彼女の表情には戸惑いと隠された真実が感じられる。大谷校長が過去の出来事について語る様子。彼女の表情には戸惑いと隠された真実が感じられる。

忘れ去られた「7人目」”博士”の登場

そんな中、羽立は誰も使っていない鷹里小学校の古い掲示板サイトを発見し、「博士」というクラスメイトと繋がりを持つのです。この「博士」こそが、高木たちのグループにいたにもかかわらず、なぜか忘れ去られていた「7人目」の同級生であることが、第5話のラストで明らかになります。

これらの新たな事実を踏まえると、高木たちのグループから疎外され、担任に助けを求めても無視された「博士」が、一連の事件の首謀者であるという筋書きが最も有力に思えてきます。少なくとも、小学生時代に「博士」と呼ばれた人物は、概してメガネをかけているというイメージがあります(特に90年代頃までの風潮)。卒業アルバムのクラス写真を確認すると、貧ちゃん以外でメガネをかけている生徒は1人しかいないようです。これは、「博士」の正体を特定する重要な手掛かりとなるでしょう。

今後の展開を予測する:深まる謎と真相への道

『良いこと悪いこと』第5話は、宇都見刑事の再捜査開始、大谷校長とタイムカプセルの謎、そして「7人目」の「博士」の存在という、今後の物語を大きく左右する複数の新情報を提示しました。大谷校長の協力の背景にある事情や、忘れ去られた「博士」が事件にどう関わっているのか、これらの点が高木たちのグループに起きた過去の悲劇とどのように繋がっていくのか、謎は一層深まるばかりです。次回の放送では、これらの複雑に絡み合った伏線がどのように回収され、真相へと導かれていくのか、その答え合わせが待たれます。

参考文献