昭和47年生まれの土田晃之が語る昭和カルチャー愛「『ガンダム』って見るたびに解釈が変わっていくんです」


【書影】『僕たちが愛した昭和カルチャー回顧録』

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――現代、子供たちの趣味は細分化しているといわれていますが、かつては皆が同じものに熱中していました。昭和47年生まれの土田さんがフォローしていたカルチャーは幅広く、特撮やお笑いだけでなく、プロレスもご覧になっていたのは意外です。

土田 そりゃあ見ますよ(笑)。当時、プロレスってテレビのゴールデンタイムに中継してましたから。金曜夜8時に新日本、土曜の夕方に全日本って感じで。

――本の中で、ケリー・フォン・エリックをバカ扱いしているのが面白かったです(笑)。

土田 僕、小学校高学年の頃はケリーが大好きだったんです。月曜日にテレビ東京で『世界のプロレス』という番組をやっていて、そこでケリーがリック・フレアーと闘ってて。

試合中にフレアーが「参った」みたいなポーズを取って、ケリーが油断して後ろを向くと、その瞬間に襲いかかられるパターンでいつも負けるから「バカなんじゃないか、こいつ?」って(笑)。

――当時は『フレッシュジャンプ』の表紙がロード・ウォリアーズだったり、プロレスはメジャーなジャンルでした。

土田 『フレッシュジャンプ』懐かしい~。アニマルとホークね。

――土田さんは大宮出身ですが、大宮スケートセンターでプロレス観戦していたんですか?

土田 それが行けなかったんですよ。あそこは全日も新日も女子プロレスも来ていたけど、人気がすごかったからチケットが取れないのもあって。

小学3~5年生の頃が一番プロレスを見ていて、佐山聡さん(初代タイガーマスク)が大好きでした。

ドラゴン(藤波辰爾)も好きで、後に藤波さんとテレビで共演して一緒に登山できたのは忘れられないですね。

――また、この本では『とんねるずのオールナイトニッポン』のことも語られています。土田さんはコンビ時代、『U-turnのオールナイトニッポン』のエンディングで必ず「寝ろ」と言っていましたね。

土田 あれは、『オールナイト』のエンディングで石橋貴明さんが毎週「寝ろ」と言っていたから。

とんねるずさんが若手のとき、『オールナイト』のパーソナリティだったタモリさんから「おまえら、よかったら見に来いよ」と言われ、「ちょっとは出られるのかな?」と思っていたら最後まで出演できず、本当の見学だったという話があるんです。

それで「絶対、俺はここでしゃべれるようになりたい!」と貴さんは思ったらしい。

で、貴さんが最初の結婚を発表したのって『オールナイト』だったんですよね。当時の僕は「それぐらい『オールナイト』ってすごいんだ」と思って。

だから、自分が『オールナイト』をやるときは絶対にちゃんとやりたいというのはありました。



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