救急隊員が「地面に落ちていた鼻を…」路上でクマに襲われた男性は“顔のほとんどを失う”事態に…クマが顔面を狙う事件の“衝撃”


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 クマの襲撃を受けて生還した人について、テレビのニュース報道では「命に別状はありませんでした」と報じることがあるが、その実態は一生を左右するほどの深刻なダメージを残すケースも多い。中永が力をこめる。

「“命に別状はない”というのは、決して軽傷ではありません。それどころか、一生を左右するほどの傷を負うこともあるのだということをもっと知ってほしい。報道でも“命に別状はありませんでしたが、被害者は重傷を負いました”という一言を付け加えるだけでも印象が変わると思います」

 中永によると、クマによる外傷にはひとつ大きな特徴があるという。

「それはクマは顔面を攻撃するということです。うちで診たクマ外傷の患者さんの実に90%が顔面に受傷していました。次に多いのが上肢(70%)で、以下、頭部(60%)下肢(40%)胸部(25%)頸部(15%)となっています」

 なぜ顔面に受傷が集中するのか。それはクマの習性とも関連する。クマは周囲を警戒したり、威嚇したりするときは後肢で立ち上がることが多い。

「そのため、クマによる第一撃は、立ち上がった状態から前肢で水平に薙ぎ払うことが圧倒的に多いんです。クマの立位での身長はだいたい100〜150cmですので、ちょうど人間の顔の高さを振り抜くことになります。また、クマ同士で争う場合は、相手の口をかみこんで窒息死させようと顔を狙うので、人間においても顔面外傷を負うことが多いんです」



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