現役ウーバー配達員で“肉体派ライター”の佐藤大輝氏があらゆるモノやサービスを検証。机上ではわからない「本気の現場レビュー」を届けます。第14回後編は累計56万点を販売した「ワークマン暖冬対策ウェア」XShelterを着用した正直な感想をお届け。
【開発の舞台裏を取材した前編はこちら】:2900円で《着る断熱材》を実現! 暖冬はこれ一枚で乗り切れる→ワークマンが生み出した56万着突破の最強アウターがバカ売れの訳
■ワークマン暖冬対策ウェア。気温10度以下の海外で検証
ワークマンの暖冬対策衣類『XShelter(エックスシェルター)』が話題だ。XShelterは断熱シート(特殊な素材)を使った製品で、寒さや暑さなどの外部環境を遮断。衣服内を最も快適な状態(湿度50%・温度30〜33℃)に保ってくれる。とどのつまり“着る断熱材”“着る魔法瓶”といったイメージの製品で、1日の気温差が10℃以上あるような日の「今日何を着ていいのかわからない問題」をこれ一枚で解決してくれる。
商品ラインナップはアウターからパンツ、手袋まで全25種類。販売価格は5000円以下の製品がほとんどで、アウターに絞ると税込み2900〜9800円の範囲で販売されている。
ネットには「コスパ最高」「軽くて着やすくて暖かい」といった高評価の声で溢れているが、レビューの中には「やっと買えた」「買えました!」など、在庫不足を示唆するようなコメントも散見される。実際、2024に生産したXShelterシリーズ40万点はすぐ完売。手に入らなかった顧客から、おしかりと落胆の声が数多く寄せられ、かえって顧客満足度を下げる形になってしまったという。しかし今年は「衝撃の本気生産」と称して、社運を懸ける覚悟で125万点を生産。充実の在庫量でワークマンは冬の到来に備えている。
では、果たしてそのXShelterの実力は本物なのか…!?
今回私はアウターシリーズ最安値、税込み2900円の『XShelter断熱βライトウォームジャケット』を検証することにした。これを装備して、最低気温0〜10℃のヨーロッパ4カ国(ハンガリー・ルーマニア・ポーランド・チェコ)の1週間旅に出る。
日本より先に冬の足音が近づいてきているヨーロッパ。現地の人たちはダウンやコートを着たり、手袋やマフラーを着けている中、噂のXShelterの防寒力はどうだったのか。正直な感想をお届けしたい。





