いま小泉防衛相があえて「原潜」保有の可能性に言及した理由…動力が“ディーゼル”と“原子力”で異なる決定的な要素とは


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 軍事ジャーナリストは「引用した部分に『原子力潜水艦』の文字は記されていませんが、軍事の専門家なら誰でも原潜について言及していると分かります」と言う。

「アメリカ海軍が持つ最新型の原潜は30年以上、核燃料を交換する必要がありません。艦内に原子炉を積んでいるため発電量は桁違いで、豊富な電力を使って海水から真水や酸素を簡単に作ってしまいます。つまり原潜は乗組員の食糧がなくなるなど、人間の限界点まで海中での航行が可能です。一方、海上自衛隊が運用しているのは国産のディーゼル潜水艦です。ディーゼルエンジンは燃料を燃やすために空気が必要ですから、原潜ほど長くは潜れません。政策合意書にある『長期間の移動や潜行を可能とする次世代の動力』が原子炉を指しているのは明白だと言えます」

 さらに注目すべきは「VLS」だ。英語の「Vertical Launch System」の略語であり、日本語では「垂直発射システム」と訳される。

VLSを搭載できないディーゼル潜水艦

 政策合意書に「VLS搭載潜水艦」と明記されただけで、事実上、「イコール原潜」を意味するわけだ。さらに小泉防衛相はTBSの番組で「まわりの国々は皆、原潜を持つ」とも発言している。

「まず中国海軍は1974年、攻撃型原潜『長征1号』を就役させました。アジアの海軍で初めて原潜を運用した国が中国です。最新型は『096型原子力潜水艦』で、中国は急ピッチで建造を進めています」(同・軍事ジャーナリスト)



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