去る10月、上皇ご夫妻は3年半ぶりに葉山御用邸で静養され、散策中には「くまモンのお靴」と無邪気に話しかけられる美智子さまの姿が見られ、居合わせた家族との心温まる交流も報じられた。しかし、その穏やかな時間とは裏腹に、美智子さまの右大腿骨骨折手術を担当した医師の一人が収賄容疑で逮捕されるという衝撃的なニュースが飛び込んできた。この事件は、ご夫妻の心に深い影を落とし、美智子さまの体内に残る医療器具への不安を募らせていると見られている。
ご高齢の上皇ご夫妻、健康状態への懸念
上皇ご夫妻が葉山御用邸を訪れたのは10月30日のこと。夕刻には御用邸裏手の「小磯の鼻」を散策され、一般の人々との交流を持たれた。しかし、ご高齢ということもあり、近年はこうした交流の機会は大幅に減少しており、今回の散策も約15分間と短く、歩かれた距離もごくわずかだったという。
お二人とも90歳を超えられ、様々な体の不調を抱えられている。上皇さまは今年5月に心筋虚血、7月には不整脈と診断され、現在も投薬治療を継続されている。一方、美智子さまは昨年10月に仙洞御所で転倒され、右大腿骨上部を骨折。直ちに骨接合術を受けられた。この手術では、折れた骨と骨を金属製の器具でつなぎ合わせるもので、現在もその器具は美智子さまの体内に残されているという。
葉山御用邸裏手の小磯の鼻を散策される上皇ご夫妻
美智子さま執刀医の逮捕、収賄疑惑の詳細
そんな美智子さまの手術に関わった人物が、思わぬ事件で逮捕された。11月19日、東京大学医学部附属病院の松原全宏准教授が、収賄容疑で警視庁に逮捕されたのだ。報道によると、松原容疑者は医療機器の採用に関して決定権を持つチーフの立場を利用し、医療機器メーカーに便宜を図る見返りとして、奨学寄付金の名目で賄賂を受け取った疑いが持たれている。
この事件で問題視されているのは、松原容疑者が便宜を図ったメーカーが取り扱っていたのが、美智子さまの骨折手術で用いられる大腿骨のインプラントであったことだ。このメーカーのインプラントは2019年11月に東大病院での使用が登録されており、松原容疑者自身も美智子さまの手術担当医の一人であったため、美智子さまの手術でこの器具が使用された可能性が指摘されている。
体内のインプラントへの不安とご心痛
もし収賄によって導入された器具が美智子さまの手術に用いられていたとすれば、美智子さまが最適な医療を受けられたのかという疑問が生じる。上皇ご夫妻は日常的に新聞をチェックされており、美智子さまの手術に関わった医師の逮捕についても、既にご存じであると推測される。宮内庁関係者によれば、この事態に対し、美智子さまは残念な気持ちと共に、体内に残された器具への深いご不安を抱えられているとのことである。
社会的地位の高い東大病院の医師であった松原容疑者がなぜこのような犯罪に手を染めたのか、その背景にも注目が集まっている。松原容疑者は都内の高級住宅街に一戸建てを構え、妻と3人の子供、そして妻の母親と暮らしていた。2014年に組んだ6400万円の住宅ローンは未だ返済中であり、子供たちは皆、私立の医学部に通っていると近隣住民は証言している。一人あたり総額3000万円とも言われる学費を負担していたにもかかわらず、金銭的に困窮している印象はなかったというが、今回の逮捕により、その裏に隠された事情が明るみに出た形だ。
結論
上皇ご夫妻が静養中に発覚した美智子さま執刀医の収賄疑惑は、ご夫妻に多大なるご心痛を与えている。ご高齢であるご夫妻の健康への配慮が求められる中、最善の医療が提供されたかという疑念は、皇室に対する国民の信頼にも影響を及ぼしかねない。今後の捜査の進展と、事件の全容解明が強く望まれる。
