松山ケンイチ主演「テミスの不確かな法廷」2026年1月6日スタート!豪華キャスト集結で異色リーガルミステリーを描く

2026年1月6日よりNHK総合で放送が開始される連続ドラマ「テミスの不確かな法廷」に、松山ケンイチが主演を務め、鳴海唯、恒松祐里、山崎樹範、市川実日子、和久井映見、遠藤憲一といった豪華俳優陣が出演することが発表されました。本作は、発達障害を抱える裁判官を主人公にした異色のリーガルミステリーで、司法の現場で繰り広げられる人間模様と「普通」や「正義」とは何かを問いかける深いテーマが描かれます。音楽はjizueが担当し、既にキービジュアルも公開され、期待が高まっています。

「テミスの不確かな法廷」:発達障害を抱える裁判官の物語

本作は、新聞記者・直島翔氏が描くリーガルミステリーを原作とし、ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)を抱える特例判事補・安堂清春(松山ケンイチ)が主人公です。同僚にも自身の特性を隠しながら職務に挑む安堂と、彼を取り巻く裁判所職員、検事、弁護士たちが真実を追い求める緊迫した法廷での攻防が、時にコミカルな会話を交えながら描かれます。脚本は「イチケイのカラス」シリーズなどを手がけた浜田秀哉氏が担当し、緻密な構成とダイナミックな展開で視聴者を引き込みます。

主演・松山ケンイチが挑む特例判事補

松山ケンイチさんが演じる安堂清春は、発達障害の特性ゆえに周囲と異なる視点を持つ裁判官。彼の言動が法廷に波紋を広げる中で、彼自身も苦悩や孤独と向き合います。松山さんの繊細な演技によって、安堂が直面する困難や、彼が追い求める「正義」の形がどのように表現されるのか注目が集まります。

ドラマ「テミスの不確かな法廷」のキービジュアルドラマ「テミスの不確かな法廷」のキービジュアル

個性豊かな共演者たちが織りなす法廷劇

物語を彩る共演者たちも、それぞれの立場から安堂清春と深く関わります。

小野崎乃亜役:鳴海唯の弁護士としての挑戦

鳴海唯さんが演じるのは、東京の大手法律事務所を辞め前橋にやってきた弁護士、小野崎乃亜。彼女は、安堂の特性を利用して起訴有罪率99.9%を誇る検察に挑もうとしますが、安堂と向き合ううちに、彼の苦悩に触れ、自身も影響を受けていきます。鳴海さんは本作が初のヒロイン役であり、「人の性質が繊細に、そしてユニークに描かれている新しいヒューマンドラマ」だと語っています。

特例判事補・安堂清春を演じる松山ケンイチ特例判事補・安堂清春を演じる松山ケンイチ

エリート判事補・落合知佳役:恒松祐里が描く成長

恒松祐里さんが演じる落合知佳は、冷静かつ理論的思考を重んじるエリート判事補。感情を排した判断こそ裁判官のあるべき姿だと信じる彼女は、安堂の型破りな言動に戸惑いますが、次第に合理性だけでは割り切れない「何か」を感じ始めます。恒松さんは、落合の人間的な成長が物語の重要な要素であるとコメントしています。

弁護士・小野崎乃亜を演じる鳴海唯弁護士・小野崎乃亜を演じる鳴海唯

古川真司役:山崎樹範が語る検察官の重責

山崎樹範さん演じる古川真司は、亡き父の汚名を晴らしてくれた検察官に憧れ、その道を選んだ実直な検察官。緻密な証拠固めで被告人を追い詰める一方で、安堂や小野崎にペースを乱されつつも、人情味あふれる一面も持ち合わせています。山崎さんは「人の人生を左右する重責」と、演じる上での「恐怖」を率直に語り、真摯に役と向き合う姿勢を見せています。

エリート判事補・落合知佳を演じる恒松祐里エリート判事補・落合知佳を演じる恒松祐里

津村綾乃役:市川実日子が演じる執行官の現実

市川実日子さんが演じる津村綾乃は、前橋地方裁判所第一支部の執行官。確定判決を執行する役割から「取り立て屋」と揶揄されることもあり、正義感よりも現実的な損得勘定で動く一面も。赴任してきた安堂の噂を聞きつけ接触を図りますが、その真意は謎に包まれています。市川さんは、津村を「理想だけでは世界は変わらないことを、身を持って理解している人物」と表現し、松山さんとの共演を楽しみにしていると語っています。

検察官・古川真司を演じる山崎樹範検察官・古川真司を演じる山崎樹範

安堂の理解者・山路薫子役:和久井映見の温かさと葛藤

和久井映見さんが演じる精神科医・山路薫子は、安堂が唯一心を許せる存在です。13歳の時に安堂の発達障害を診断して以来、彼の経過を見守り、相談に乗り続けてきました。しかし、自身も過去に精神鑑定の結果が招いた悲劇を抱えており、安堂への寄り添いと自身の葛藤という温かさと影の両面を持つ人物です。和久井さんは、清春の思考や言葉に深く引き込まれたと明かしています。

執行官・津村綾乃を演じる市川実日子執行官・津村綾乃を演じる市川実日子

上司・門倉茂役:遠藤憲一が語る裁判所の人間模様

遠藤憲一さんが演じるのは、前橋地方裁判所第一支部の部長判事であり、安堂の上司である門倉茂。「伝説の反逆児」と呼ばれた過去を持つ彼は、定年を間近に控え平穏を願っていましたが、安堂の赴任によって胸の奥に眠っていた反骨精神が揺り動かされます。遠藤さんは、実際の裁判を傍聴した経験を基に、「法廷は人間くさい場だった」と語り、本作が現実に基づきながらもエンターテインメント性を加えた見応えのある作品になると自信を覗かせています。

精神科医・山路薫子を演じる和久井映見精神科医・山路薫子を演じる和久井映見

制作陣が語るドラマの世界観

音楽担当jizueが紡ぐ世界

本作の音楽は、前作「宙わたる教室」に続きjizueが担当します。jizueは「熱意のある方たちが作るドラマは間違いなく素晴らしい作品になる」と語り、尊敬するチームの作品に携われることを光栄に感じているとコメント。ドラマと共に彼らの音楽も楽しみにしています。

部長判事・門倉茂を演じる遠藤憲一部長判事・門倉茂を演じる遠藤憲一

キービジュアルに込められたメッセージ

アートディレクターの古谷萌氏が担当したキービジュアルは、「僕は宇宙人。」というコンセプトで制作されました。他者とは異なる世界の見方をする主人公の姿を「重力の方向すら違うような感覚」と空想し、生きづらさを感じながらも独自の視点で接点を見出し、時に微笑む安堂清春の姿をスチールに焼き付けたとのこと。このビジュアルは、ドラマの核心を視覚的に表現しています。

結び

松山ケンイチさん主演、豪華キャストが織りなすNHK総合「テミスの不確かな法廷」は、発達障害を抱える裁判官という異色の設定を通じて、「正義」や「普通」について深く問いかける作品となるでしょう。俳優陣の熱演、緻密な脚本、そしてドラマの世界観を彩る音楽とビジュアルが一体となり、視聴者に忘れられない感動と考察をもたらすことが期待されます。2026年1月6日からの放送をぜひご覧ください。

参考資料