初開催のG7国防相会合、緊迫する世界情勢への対応を協議
19日、イタリア南部ナポリにて、主要7カ国(G7)の国防相会合が初めて開催されました。ロシアによるウクライナ侵略の長期化、そして中東地域における戦闘激化への懸念が高まる中、G7としての安全保障協力の重要性を再確認しました。
イタリア南部ナポリで開催されたG7国防相会合の様子
議長国イタリアのグイド・クロセット国防相は、「世界は困難な課題に直面しており、G7が一致団結して対応していくことの重要性を強調したい」と述べました。
パレスチナ情勢:即時停戦と人質解放を要求、イスラエルへの自制を促す
今回の会合では、パレスチナ自治区ガザにおける戦闘の終結と、人質の即時解放が強く求められました。イスラエルに対しては、軍事行動の自制を求め、国際法を遵守するよう促しました。
また、イスラエル軍の攻撃を受けた国連レバノン暫定軍(UNIFIL)への支援の必要性についても議論が交わされました。
ウクライナ情勢:揺るぎない支援を継続、ロシアへの圧力を強化
ウクライナ情勢に関しては、G7としてウクライナへの揺るぎない支援を継続していくことを再確認しました。ロシアに対しては、国際社会からの孤立を深め、更なる経済制裁を含む圧力を強化していくことで一致しました。
G7国防相会合に出席した中谷防衛相(左から4人目)
インド太平洋地域:中国の覇権主義的な行動に懸念表明
中谷防衛相は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けたG7としての連携強化を呼びかけました。
また、東シナ海や南シナ海における中国の軍事活動の活発化を念頭に、力による一方的な現状変更の試みに反対する姿勢を明確にしました。
北朝鮮への懸念:弾道ミサイル発射や核開発問題で連携強化
北朝鮮による度重なる弾道ミサイルの発射や核開発問題についても、深刻な懸念が共有されました。G7として、引き続き連携して対応していくことで一致しました。
まとめ:G7の結束を再確認、国際秩序の維持へ
今回のG7国防相会合は、国際社会が様々な課題に直面する中で、G7が結束して対応していくことの重要性を改めて示すものとなりました。今後もG7は、国際秩序の維持と強化に向けて、主導的な役割を果たしていくことが期待されます。