「紀州のドン・ファン」として知られた野崎幸助氏の謎めいた死から数年。元妻・須藤早貴被告に下された無期懲役求刑の真相に迫ります。和歌山地裁で行われた裁判員裁判の傍聴記を基に、事件のあらまし、須藤被告の主張、そして裁判の行方を分かりやすく解説します。
須藤被告、無罪を主張も検察側は「完全犯罪」と断定
2018年5月、野崎氏は自宅で死亡しているのが発見されました。死因は急性覚醒剤中毒。検察側は、莫大な遺産を狙った須藤被告による「完全犯罪」だと主張しています。野崎氏と結婚後、離婚を検討されていた須藤被告は、財産を得るために殺害に及んだというのです。
須藤被告の裁判の様子
一方、須藤被告は一貫して無罪を主張。「月100万円の約束で結婚しただけで、愛情のない金銭目的の結婚だった」と語り、遺産目当てという指摘にも「そもそもお金のために結婚したので、遺産も欲しかったのは当然」と反論しました。
お金への意識と巨額報酬… 裁判で明かされた須藤被告の素顔
11月15日の最終弁論で、検察側は須藤被告のお金への執着と金銭の使い道について追及しました。「お金が必要だったのか?」という質問に対し、「そうでもない」と答えた須藤被告。「では、なぜ月100万円も欲しかったのか?」との問いには、「遊ぶため」と答えました。具体的な使い道については明言を避けました。
また、野崎氏の死後、須藤被告が会社の社長に就任し、7000万円もの役員報酬を受け取っていたことも問題視されました。須藤被告は弁護士に相談し、月30万円を受け取りたいと希望した結果、7000万円という金額になったと説明。この高額報酬には、裁判を傍聴していた人々からも驚きの声が上がりました。
東京のA法律事務所に所属する弁護士が、須藤被告の弁護を担当していたことも明らかになりました。この事務所は、須藤被告が逮捕される前にマスコミ対応を行っていたイケメン弁護士X氏が代表を務める事務所です。
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真実はどこにあるのか? 12月12日の判決に注目
「遊ぶため」という曖昧な金銭感覚、巨額の役員報酬、そして弁護士との関係…。裁判で明かされた数々の事実は、須藤被告の主張に疑問を投げかけます。果たして、事件の真相はどこにあるのでしょうか? 12月12日に言い渡される判決に注目が集まります。