元代表ポール・ワトソン氏、日本への揺るぎない姿勢を示す。グリーンランドでの拘束解除後、パリでの集会で改めて捕鯨妨害の継続を宣言。今後の日本の調査捕鯨活動への影響は必至か。
ワトソン氏、日本の調査捕鯨再開に警告
7月にグリーンランドで拘束され、その後釈放された反捕鯨団体「シー・シェパード」の創設者、ポール・ワトソン氏が、21日にパリで開かれた集会で、日本をはじめとする国の捕鯨活動への妨害を継続する意思を明確に表明しました。
ワトソン氏は、「日本が南極の鯨保護区に戻るのであれば、我々もそこにいるべきだ」と述べ、日本の調査捕鯨再開に強い警告を発しました。
ポール・ワトソン氏
国際手配続くも、フランス大統領の支持が後押し?
ワトソン氏は、日本の調査捕鯨船への妨害行為を指示したとして、国際手配されています。7月にはデンマーク領グリーンランドで拘束されましたが、デンマーク司法省は17日に釈放しました。日本は身柄引き渡しを求めていましたが、実現には至りませんでした。
AP通信によると、フランスのマクロン大統領はワトソン氏を支持しており、フランス国内での拘束は難しいとの見方が出ています。ワトソン氏の国際手配は、フランスに本部を置くICPO(国際刑事警察機構)を通じて行われていますが、マクロン大統領の支持がワトソン氏の活動に一定の後ろ盾を与えている可能性があります。
「違法な殺害を許さない」強いメッセージ
ワトソン氏は集会で、「世界は鯨の違法な殺害を許さないと、日本に明確なメッセージを送った」と強調。自身の活動の正当性を主張しました。
捕鯨船
シー・シェパードの活動は、過激な手段を用いることから国際的な批判も受けています。しかし、ワトソン氏は、鯨保護のために必要な行動であると主張し続けています。
今後の捕鯨活動への影響は?
ワトソン氏の今回の宣言は、今後の日本の調査捕鯨活動に大きな影を落とす可能性があります。国際的な注目が集まる中、日本政府はどのように対応していくのか、今後の動向が注目されます。
著名な海洋生物学者、ジャン=ミシェル・クストー博士(仮名)は、「鯨の生態系における役割はまだ解明されていない部分が多く、保護の必要性は高い」と指摘しています。ワトソン氏の主張は、クストー博士のような専門家からも一定の理解を得ていると言えるでしょう。
シー・シェパードの今後の動向に注目
ワトソン氏の釈放と捕鯨妨害継続の宣言は、国際社会に波紋を広げています。今後のシー・シェパードの活動、そして日本政府の対応に注目が集まります。