塾なし地方出身でも東大合格!経済的困難を乗り越えた矢口太一氏の壮絶な学生生活

この記事では、地方出身、塾に通わず、両親が高卒という環境で東京大学に合格した矢口太一氏の学生生活に迫ります。ゲオホールディングスで社長特命担当として活躍しながら、東大大学院に通う矢口氏。彼はどのように経済的困難を乗り越え、東大で何を学んだのでしょうか? 著書『この不平等な世界で、僕たちがスタートラインに立つために』(朝日新聞出版)を参考に、彼の壮絶な学生生活を紐解いていきます。

東大入学、そして現実とのギャップ

東京大学前期教養学部では、高校時代と同じような境遇のクラスメイトに囲まれ、矢口氏は安心感を覚えていました。しかし、必修科目以外の授業では状況は一変します。特に英語の授業では、幼少期に海外に住んでいた経験のある学生や、留学プログラムに参加した学生が多く、流暢な英語を話す彼らに圧倒されました。

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夏休みには海外旅行を計画する学生たちの会話が耳に入り、矢口氏は別の世界に迷い込んだような感覚に陥りました。「せっかくの大学生活なのに、なぜ海外に行かないのか?」という周囲の声が聞こえるようでした。しかし、仕送りなし、貯金なしの矢口氏にとって、生活費を稼ぐことが最優先事項でした。教養を深める余裕はなく、4年間、親に頼らず生き抜くことに集中しなければなりませんでした。

教養よりも生存、厳しい選択の連続

運転免許を取得する学生が多い中、矢口氏にとって車の免許代は、食費、寮費、教科書代に充てるべき貴重な資金でした。古典や歴史といった、本来は大好きだった読書の時間も削らざるを得ませんでした。

将来役に立つかもしれない教養、人生を豊かにしてくれるかもしれない教養も、日々の生活に追われる矢口氏にとっては贅沢品でした。今日1日を生き抜くことで精一杯だったのです。

経済的困難と向き合う東大生

矢口氏の経験は、経済的な困難を抱える学生が置かれている厳しい現実を浮き彫りにしています。教育費の高騰や経済格差の拡大は、学生たちの学びの機会を奪い、将来の可能性を狭めてしまう可能性があります。

経済的な支援制度の拡充や、学生のアルバイト環境の改善など、学生が安心して学べる環境づくりが求められています。 矢口氏のように、経済的な困難を乗り越え、勉学に励む学生を支える仕組みが不可欠です。

矢口氏の挑戦は続く

矢口氏は、厳しい経済状況の中でも、学業と仕事を両立させ、ゲオホールディングスで活躍しています。彼の経験は、逆境に負けずに努力することの大切さを教えてくれます。

今後の矢口氏の活躍に期待が高まります。