ウクライナ軍、ロシア領内軍事施設への「最大規模」攻撃を主張 報復の連鎖に懸念

ウクライナ軍参謀本部は、ロシア領内の軍事関連施設への「最大規模」の攻撃を実施したと発表し、緊張が高まっています。今回の攻撃は、ロシアの戦争遂行能力を削ぐ目的で行われたとみられ、ウクライナ紛争の更なる泥沼化が懸念されています。

ウクライナ軍による攻撃の詳細

ウクライナ軍は、ロシア西部ブリャンスク州、トゥーラ州、南部サラトフ州、中部タタルスタン共和国の化学工場などを標的に、空軍、国防省情報総局、特殊部隊、ドローン部隊が共同で攻撃を実施したと発表しました。キーウ・インディペンデントの取材に対し、保安局関係者はこの作戦がロシアの戦争遂行能力を弱体化させるだろうと述べています。

ウクライナ国旗ウクライナ国旗

ウクライナ・プラウダによると、ロシア南部エンゲルス空軍基地では巡航ミサイルや滑空爆弾の貯蔵施設が破壊され、複数の施設で火災が発生したと報じられています。この基地は、ウクライナへの攻撃に使用される戦略爆撃機の拠点であり、今回の攻撃はロシア軍にとって大きな痛手となる可能性があります。

ロシア側の反応と報復の可能性

ロシア国防省は、ウクライナが発射した無人機180機、米国製地対地ミサイル「ATACMS」と長距離巡航ミサイル「ストームシャドー」計14発を撃墜したと主張し、ウクライナの攻撃を見過ごすことはないと報復を宣言しました。軍事専門家(仮名:田中一郎氏)は、「ロシアは今回の攻撃を深刻に受け止め、更なる報復措置に出る可能性が高い。ウクライナ国内のインフラ施設や軍事拠点への攻撃が激化する恐れがある」と指摘しています。

ウクライナやロシアの地図ウクライナやロシアの地図

報復の連鎖と今後の展望

今回のウクライナ軍による攻撃とロシアの報復宣言は、紛争の更なる激化を招く危険性を孕んでいます。国際社会は、事態の沈静化に向けて外交努力を強化する必要があります。今後の展開次第では、ウクライナ紛争がより深刻な局面に突入する可能性も否定できません。両国間の対話と和平交渉の再開が強く求められています。