大食い界の英雄、小林尊。メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手に勝るとも劣らない偉業を、海の向こう側で成し遂げた男。ホットドッグ早食いで数々の世界記録を打ち立て、「世界が尊敬する日本人100人」「アジアの偉大なスポーツヒーロー」にも選ばれた、まさにレジェンドフードファイター。2024年に惜しまれつつ引退した小林尊氏に、その輝かしい大食い人生、日本そしてアメリカでの挑戦の日々を振り返っていただきました。今回はその第一弾、大食い王誕生の秘密に迫ります。
大学時代、遊び半分で挑んだ大食いチャレンジ
小林氏はどのようにして、自身の持つ驚異的な大食い能力に気づいたのでしょうか?
「最初は遊び半分、力試しでしたね。大学生の頃、友達と『誰が一番大食いなのか』という話になって。当時、CoCo壱番屋に1,300gのカレーを完食したら無料になるチャレンジメニューがあったんです。それで、友達と行ってみることにしたんです。」
1,300g完食で無料になるものの、当時の全国挑戦者の最高記録はなんと5,000g。小林氏は「せっかくなら新記録を狙いたい」と、100g上乗せした5,100gに挑戦したそうです。
「それが僕にとっての初挑戦でした。実はその5,000gというのは、当時の『TVチャンピオン』全国大食い選手権のチャンピオンの記録だったんです。でも、全く余裕はなく、制限時間20分のところ、19分40何秒でやっと完食というギリギリの戦いでした。もう気持ち悪くて、二度とやりたくないと思ったくらいです(笑)」
alt
恋人の後押しで『TVチャンピオン』へ
「そのCoCo壱番屋のチャレンジがきっかけで、当時の彼女が『TVチャンピオン』の大食い選手権に応募したんです。僕は全く知らなかったんですけどね(笑)。それで『TVチャンピオン』に出ることになったんです。」
まるで、お姉ちゃんが勝手に履歴書を送ってしまうアイドルのようなエピソードですね。
「最初は楽しんでいました。でも、デビュー戦は先輩フードファイターばかりで、僕は普通の大学生。テレビ出演も初めてだったので、とても緊張しました。決勝に残ったのは3人。前回のチャンピオン、前々回のチャンピオン、そして初出場の僕。誰が勝っても連覇かリベンジか新チャンピオン誕生ということで、番組的には盛り上がること間違いなし。ディレクターからは『小林君は大食い界に新しい風を吹かせてください』と言われたのを覚えています。」
大食いへの情熱、そして世界へ
遊び半分で始めた大食いチャレンジが、小林氏の人生を大きく変えることになったのです。この後、彼はどのようにして世界へと羽ばたいていくのでしょうか?続きは次回をお楽しみに!
専門家A氏(フードコンサルタント)は、「小林氏の成功は、単なる大食い能力だけでなく、戦略的な食事方法と精神力の強さにあった」と分析しています。過酷な状況下でも冷静さを保ち、常にベストを尽くす姿勢は、多くの人々に感動を与えました。