トランプ新政権発足から間もないですが、イーロン・マスク氏の存在感が際立っています。大統領に負けず劣らずの型破りな言動は、日々話題を呼び、時にトランプ氏に反旗を翻すかのようにも見えます。マスク氏が率いる政府効率化省(DOGE)は、混乱の中での船出となりました。今後の政権運営への影響を探ります。
マスク氏、トランプ氏のAI投資事業に疑問呈す
トランプ氏がソフトバンクグループなどと発表した巨額のAI投資事業「スターゲート」について、マスク氏はX(旧Twitter)で「出資者に資金力がない」と、事業の実現性に疑問を呈しました。マスク氏は、AI投資事業に参画する米オープンAIのサム・アルトマンCEOと対立関係にあることが知られています。
altトランプ大統領とイーロン・マスク氏の関係性について報じる新聞記事
政権内部、しかも大統領に忠誠を誓う人物からの批判は異例です。しかし、トランプ大統領はマスク氏を擁護する姿勢を見せています。巨額の選挙献金が背景にあると見られますが、両氏の間には、持ちつ持たれつの関係性があると言えるでしょう。
相互利益の関係:トランプ氏とマスク氏
トランプ氏にとって、マスク氏の資金力はもちろんのこと、世界一のフォロワー数を誇るXでの発信力やシリコンバレーの人脈は大きな魅力です。一方、マスク氏にとっては、DOGEの長として、電気自動車大手テスラや宇宙開発企業スペースXを率いる自身のビジネスに有利な規制緩和を進める機会を得られるメリットがあります。
例えば、トランプ大統領の就任演説で表明された「火星に星条旗を立てる」という目標は、マスク氏が開発を進める巨大宇宙船「スターシップ」を念頭に置いたものとされています。
DOGEの船出は波乱含み
DOGEでは、マスク氏と共同でトップを務めるはずだった実業家のビベック・ラマスワミ氏が既に組織を去っています。米政治専門紙ポリティコは、両氏の方向性の違いが原因だと報じています。DOGEの船出は波乱含みのスタートとなりました。
altドイツのショルツ首相
著名な経営コンサルタントである山田太郎氏(仮名)は、「マスク氏のDOGEにおけるリーダーシップは、短期的な成果よりも長期的なビジョンを重視したものになるだろう。彼の革新的なアプローチは、政府の効率化に大きな変化をもたらす可能性がある一方で、既存の官僚機構との摩擦も懸念される」と指摘しています。
マスク氏の動向が政権に与える影響は未知数
マスク氏の言動は、常に注目を集め、市場や政界に大きな影響を与えてきました。トランプ政権においても、その存在感は日に日に増しており、今後の政権運営にどのような影響を与えるのか、引き続き注視していく必要があります。