子どもの言葉遣い、どうすればいい?「I話法」と理由説明で良好な親子コミュニケーションを築く秘訣

子どもの言葉遣いが悪くて困っている親御さんは多いのではないでしょうか。特に「クソババア」など、耳を覆いたくなるような言葉を聞くと、つい感情的に叱ってしまうかもしれません。しかし、頭ごなしに叱る「You話法」は逆効果。子どもとのコミュニケーションを良好にするには、「I話法」と理由説明が重要です。

「You話法」と「I話法」、何が違う?

「You話法」は、「あなたは言葉遣いが悪い」「そんな言葉を使うと友達に嫌われるよ」といったように、子ども自身を主語にして叱る方法です。一方、「I話法」は、「私はその言葉遣いを聞いて悲しい」「私はその言葉を使ってほしくない」のように、自分の気持ちを伝える方法です。

五百田達成氏五百田達成氏

作家・心理カウンセラーの五百田達成氏によると、「You話法」は一方的な押し付けになりがちで、子どもは反発しやすくなります。子どもは人格を持った一人の人間であり、家族という社会の構成員です。親は子どもの気持ちを尊重し、「I話法」で自分の気持ちを伝えることが大切です。

なぜ「I話法」と理由説明が重要なのか?

「I話法」で伝えるだけでなく、なぜそう思うのか理由を説明することも重要です。例えば、「私はその言葉遣いを聞いて悲しい。なぜなら、それは私を傷つける言葉だから」のように、自分の気持ちを具体的に説明することで、子どもは親の気持ちを理解しやすくなります。

子どもの教育心理学に詳しい山田先生(仮名)は、「子どもは論理的に考える力はまだ発達段階にあるため、理由を説明することで、物事を理解し、納得しやすくなります。」と述べています。

大人同士のコミュニケーションでも、理由説明は重要です。異なる価値観を理解し合うためには、言葉で説明し、感情ではなく論理で伝えることが求められます。

親も完璧ではないことを伝えよう

子どもは親のことを全知全能の神のように思いがちです。しかし、親も感情に左右される人間であることを伝えることも大切です。「今はママもイライラしていて、感情的になってしまっているの」と伝えることで、子どもは親も完璧ではないことを理解し、より親を身近に感じることができるでしょう。

子どもと話す母親子どもと話す母親

コミュニケーションは技術です。子どもは大人との会話を通して、コミュニケーション能力を身につけていきます。親が子どもに適切なコミュニケーションを教えるためには、家庭内での言葉遣いにも気を配り、夫婦間で連携することも大切です。

まとめ

子どもの言葉遣いを改善するためには、「You話法」ではなく「I話法」で自分の気持ちを伝え、さらに理由を説明することが重要です。また、親も完璧ではないことを伝え、子どもとの信頼関係を築くことが大切です。良好な親子コミュニケーションは、子どもの健やかな成長を支える基盤となります。