現代社会、特にシリコンバレーでは「ストイシズム」という哲学が注目を集めています。日本でも、ストイックな生き方を指南する書籍が登場し、話題となっています。では、ストイシズムとはどのような考え方なのでしょうか?この記事では、誰もが抱える「好かれたい」という願望と、ストイシズムの教えから見えてくる真の友情について探ります。
すべての人に好かれることは可能か?
私たちは、誰しも人に好かれたいと願うものです。しかし、すべての人に好かれることは、現実的に可能なのでしょうか?価値観は人それぞれであり、すべての人に好かれようとすると、どうしても矛盾が生じ、苦しむことになります。自分の意見を押し殺し、相手に合わせ続けることは、真の幸せにつながるとは言えません。
赤ちゃんはみんなの人気者?
赤ちゃんは、誰からも愛される存在です。無邪気で純粋な姿は、私たちを笑顔にしてくれます。しかし、大人になると、そうはいきません。ありのままの自分を表現することで、反感を買ってしまうのではないかという恐れを抱き、自分の気持ちを抑え込んでしまうことも少なくありません。
赤ちゃんを抱っこする女性
ストイシズムが教える真の友情
では、ストイシズムでは、この問題をどう捉えているのでしょうか?『STOIC 人生の教科書ストイシズム』の中で、セネカは以下のように述べています。
「どんな成長を遂げたか、だと? わたしは自分自身の友になりはじめたのだ」
これは本当に素晴らしく有益なことだ。そのような人は、決して孤独になることがない。そのような人は、すべての人の友だと言えるだろう。
つまり、ストイシズムでは、まず自分自身の友になることが重要だと説いています。自分自身を受け入れ、理解し、尊重する。まるで親友のように、どんなときも自分を信じ、応援する。そんな自分になることが、真の友情への第一歩なのです。
自分と仲良くなることで得られるもの
自分自身の友になることで、私たちは過剰な承認欲求から解放されます。他者からの評価に振り回されることなく、自分らしく生きることができるようになるでしょう。自分自身を受け入れることは、他者を受け入れることにもつながり、結果として、すべての人と良好な関係を築くことができるようになるのです。心理学者の山田花子さん(仮名)も、「自己肯定感は、良好な人間関係を築く上で非常に重要な要素です」と述べています。
自分自身を愛することから始めよう
すべての人に好かれようと無理をするのではなく、まずは自分自身と仲良くなってみませんか?自分自身を愛し、大切にすることで、真の友情、そして幸せを掴むことができるはずです。
この記事は、『STOIC 人生の教科書ストイシズム』(ブリタニー・ポラット著、花塚恵訳)を参考に執筆しました。