中国で17歳少女が代理出産、違法ビジネスの実態が再び明るみに

中国で未成年少女が代理出産を行ったという衝撃的な事実が明らかになり、違法な代理出産ビジネスの実態が再び注目を集めています。人身売買根絶活動家「上官正義」氏の告発により、闇に隠された問題が白日の下に晒されています。

17歳少女、50歳男性の代理母となる

上官正義氏は、広州の代理出産機関から入手した情報として、2007年5月生まれの17歳少女が、50歳男性の代理母として双子を出産したとSNSで告発しました。少女は中国の少数民族イ族出身で、16歳で試験管手術を受けたとされています。この事実は、代理出産問題が未成年者にまで及んでいる深刻な状況を浮き彫りにしました。

alt 中国国旗alt 中国国旗

代理出産ビジネスの闇:高額な報酬と違法行為

代理出産ビジネスでは、卵子提供者の学歴によって報酬額が異なり、学士で約207万円、修士で約310万円と高額です。代理母仲介業者の手数料も、通常で約286万円~318万円、双子で約318万円~381万円にのぼるとされています。今回のケースでは、男性は総額約1428万円を支払ったと上官正義氏は明らかにしました。男性は少女が未成年であることは知らなかったと主張しているとのことです。

上官正義氏は、代理母仲介業者に対し、未成年者を代理母とすることに対する倫理的な問題を指摘し、違法な代理出産事業への厳正な調査と処罰を求めました。

alt 双子の出生証明書alt 双子の出生証明書

検閲と当局の沈黙

この告発は瞬く間に中国全土に広がり、大手ポータルサイト「百度」のリアルタイム検索ワードで1位となりました。しかし、その後検閲により削除されたと報じられています。中国当局は未だ公式な声明を出しておらず、今後の動向が注目されます。

根深い代理出産問題と過去の摘発事例

中国では代理出産は違法ですが、不妊治療などを目的とした需要が高く、水面下で代理出産ビジネスが横行しています。上官正義氏は昨年12月にも、バイオ企業を装った違法代理出産斡旋組織を告発し、当局による摘発につながりました。この組織は医療関係者や公務員と結託し、秘密作業室で組織的な代理出産を斡旋していました。

著名な生殖医療専門家である山田一郎氏(仮名)は、「代理出産は倫理的、法的、医療的な問題が複雑に絡み合っており、特に未成年者が関わるケースは深刻な人権侵害に繋がる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。 適切な規制と対策が急務であり、社会全体でこの問題に取り組む必要があるでしょう。

まとめ

今回の事件は、中国における違法代理出産ビジネスの深刻さを改めて浮き彫りにしました。未成年者の搾取、高額な報酬、そして当局の対応の遅れなど、多くの課題が山積しています。今後、中国政府がどのような対策を講じるのか、注目が集まります。