中国の習近平国家主席率いる指導部が、北朝鮮の非核化を軸に日中韓3カ国の連携強化を目指していることが明らかになりました。アメリカの影響力低下を好機と捉え、日韓両国への接近を図る戦略を描いているようです。複数の中国関係筋によると、習主席は今年後半の訪韓も計画しているとのことです。
米国の孤立主義を「戦略的機会」と認識
トランプ前政権下でアメリカが孤立主義に傾倒する中、中国は日韓両国に接近する「戦略的機会」が到来したと判断しました。日米韓の同盟関係に楔を打ち込み、アメリカのアジア太平洋地域における影響力を削ぐ狙いがあると見られています。
習近平国家主席(画像引用元:共同通信社)
深まる中朝間の溝と北朝鮮への危機感
北朝鮮は核・ミサイル開発に加え、ロシアとの軍事協力を強化しています。中朝関係筋によると、2022年10月には中国の王亜軍駐北朝鮮大使が一時帰国。中国側の抗議の意思表示とみられ、両国の関係悪化が鮮明になっています。中国は北朝鮮の核開発を阻止できない現状に強い危機感を抱いているとされています。 専門家の中には、「中国は北朝鮮の核開発を容認しているのではないか」という意見もありますが、実際には中国政府内部でも懸念の声が高まっているようです。(国際政治学者 山田太郎氏[仮名])
非核化実現に向けた日中韓連携構想
2021年1月のバイデン政権発足後も、日米韓3カ国の協調関係には不透明感が漂っています。中国の政策立案者たちは、この状況を日韓両国に接近する好機と捉え、北朝鮮問題での連携強化を模索。ある政策立案者は、「北朝鮮の非核化は、日中韓3カ国の利害が最も一致する分野だ」と指摘しています。
中国の真の狙いは?
中国のこの動きは、北朝鮮の非核化を推進するという名目のもと、実際には日米韓の同盟関係を弱体化させ、東アジアにおける自国の影響力を拡大することを目的としている可能性も指摘されています。今後の中国の動向に注視する必要があります。
今後の展望
日中韓3カ国が北朝鮮の非核化に向けて協力できるのか、そして中国の真の意図はどこにあるのか、今後の展開が注目されます。