米中貿易摩擦激化:中国、徹底抗戦の姿勢崩さず報復措置を示唆

アメリカによる104%の追加関税発動を受け、中国は一歩も引かない姿勢を鮮明にしています。中国外務省は9日、報復措置を示唆し、自国の権益を守る断固たる決意を改めて表明しました。米中貿易摩擦の激化は、世界経済への影響も懸念されています。

中国、アメリカの圧力に屈せず対抗措置を強調

トランプ政権が中国製品に追加関税を発動したことを受け、中国外務省報道官は、「中国の正当な発展の権利を侵害することは認めない」と強く反発。強力な措置で自国の権益を守るとし、報復措置を辞さない構えを見せています。「アメリカが国際社会の利益を無視し、関税戦争や貿易戦争に執着するなら、中国側は必ず最後まで戦い続ける」と、徹底抗戦の姿勢を明確に打ち出しました。

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具体的な報復内容は明かさず、対話による解決を呼びかけ

中国側は具体的な報復措置の内容については明言を避けています。専門家の中には、レアアースの輸出制限やアメリカ企業への制裁など、様々な可能性が考えられると指摘する声もあります。例えば、国際経済研究所の田中教授は、「中国は様々なカードを保有しており、状況に応じて戦略的にそれらを使うだろう」と分析しています。

平等な対話を求める中国、貿易摩擦の行方は

一方、中国外務省報道官は、「アメリカが対話による交渉を通じて問題を解決したいなら、平等、尊重、互恵の態度を表すべきだ」とも強調。貿易摩擦の解決には、対話と交渉が不可欠であるとの認識を示しました。しかし、アメリカ側の強硬姿勢を考慮すると、事態の収束にはまだ時間がかかるとの見方が強まっています。今後の米中両国の動向が、世界経済の行方を左右すると言っても過言ではありません。

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米中対立の長期化は世界経済に深刻な影響

米中貿易摩擦の長期化は、世界経済に深刻な影響を及ぼすことが懸念されています。両大国の対立激化は、世界的なサプライチェーンの混乱や市場の不安定化を招き、世界経済の成長を鈍化させる可能性があります。世界各国は、米中両国に対して冷静な対応と建設的な対話を強く求めています。