芸能界を引退後、介護士として活躍する岩佐真悠子さん。かつてはグラビアアイドルとして人気を博した彼女が、なぜ全く異なる分野で新たなキャリアを築いているのでしょうか?本記事では、岩佐さんと共に介護の現場で働く友人、西田美歩さんとの対談を通して、その背景や介護への情熱に迫ります。
介護の道へ:それぞれの選択
岩佐さんと西田さんは、共に「ミスマガジン2003」で出会った旧友。西田さんは喜劇役者を志し、岩佐さんはスカウトをきっかけに芸能界入りしました。しかし、その後2人は異なる道を歩むことになります。
西田さんは芸能活動の中で「誰かを支える仕事がしたい」という思いを強くし、自宅近くの施設で働き始めました。それがリハビリ型デイサービスとの出会いでした。当初は不安もあったものの、利用者やスタッフの明るさに触れ、介護の仕事にやりがいを見出していきます。
alt:岩佐真悠子さんと西田美歩さんが笑顔で語り合う様子
一方、岩佐さんは30代になり、将来への迷いを感じていました。周囲の期待と自身の願望のずれ、そしてコロナ禍による仕事減少も重なり、2020年に芸能界を引退。中卒で芸能界しか知らない自分に何ができるのか悩んでいた時、西田さんに相談し、介護の仕事を勧められたといいます。西田さんの楽しそうな様子を見て、岩佐さんもすぐに派遣会社に登録し、介護の世界に飛び込みました。
特養での挑戦と成長
岩佐さんが最初に選んだ職場は特別養護老人ホーム(特養)。日常生活でほぼ介助が必要な要介護3以上の方々を対象とした施設で、介護の中でも特にタフな現場として知られています。
認知症の方が多い特養での仕事は、当初は戸惑いの連続でした。難聴などでコミュニケーションが難しい方もおり、「どうしたらいいの?」と悩んだこともあったそうです。しかし、経験を積むうちに、表情のわずかな変化からトイレの訴えなどを読み取れるようになり、やりがいを感じるようになりました。
介護福祉士の資格を持つ、都内介護施設施設長の山田一郎さん(仮名)は、「特養での経験は、介護士としての基礎を築く上で非常に重要です。様々な症状の利用者さんと接することで、対応力や観察力が磨かれます」と語っています。
介護福祉士への道
西田さんはリハビリ型デイサービスで6年目を迎え、利用者の運動機能維持やストレス解消に尽力しています。そして昨年、国家資格である介護福祉士を取得しました。
「より説得力のあるものが必要だと感じました」と西田さん。仕事後の勉強は大変だったものの、次のステップへ進むために資格取得を決意しました。
岩佐さんも介護福祉士の資格取得を目指し、介護福祉士実務者研修を受けています。「学歴に関係なく、実務経験と勉強で国家資格が取れるのは魅力です」と語っています。
alt:岩佐真悠子さんの着物姿
介護の情報発信:トークライブ活動
岩佐さんと西田さんは、「介護士・岩佐西田トークライブ」を通して、介護の現状や魅力を発信しています。「介護は家族でやらなきゃいけない」「相談する人がいない」といった悩みを抱える人たちに、「1人で頑張らなくても大丈夫」というメッセージを届け、孤立を防ぎ、不安を取り除きたいと考えているそうです。
介護という新たな道で活躍する二人の姿は、多くの人に勇気を与えることでしょう。jp24h.comでは、今後も様々な分野で活躍する人々を紹介していきます。