名古屋市中区栄のホテルで発生した男性殺害事件で、いわゆる「美人局」を計画し、男性とホテルに入ったとされる19歳の女が強盗殺人の疑いで逮捕されました。女の母親が事件直後の娘の様子について証言しました。
女の母親は13日の取材に対し、「ご家族の方には申し訳ない。謝っても謝りきれない。一生償っていく意味で、真摯に対応していきたい」と被害者遺族への謝罪を述べました。
母親が語る逮捕された19歳女の事件直後の様子
この事件では、6月7日に中区のホテルで会社員男性（当時32）が殺害されました。男性と共にホテルに入ったとみられる19歳の女と、事件の指示役とされる波多野佑哉容疑者（23）は13日朝に送検されています。事件発生時刻は7日の午前1時からおよそ15分間とみられています。女の母親は事件当日の夕方4時すぎに帰宅した娘の様子について、「疲れていたのと、落ち着きがなかった」と語りました。また、娘の性格について「根が優しすぎて、嫌なことを嫌ってあまり言えないタイプで、どうしても人に流されちゃって『うん、分かった』ってやってしまうようなところもあった」と述べました。
事件現場となった名古屋市中区栄のホテル周辺
指示役と実行役の間に金銭巡る上下関係か 「美人局」計画の可能性も
この事件では、女と連絡を取り後からホテルの部屋に入ったとみられる加藤伶音容疑者（20）も強盗殺人の疑いで逮捕・送検されています。
事件に関与した加藤容疑者の送検時の様子
捜査関係者によると、指示役とされる波多野容疑者と加藤容疑者の間には金銭を巡る上下関係があったとみられ、波多野容疑者が事件の数日前に加藤容疑者と女を引き合わせ、「美人局」を計画した可能性があるとのことです。警察は、逮捕された3人の認否を明らかにしていませんが、男性から金品を脅し取る計画から殺害に至った詳しい経緯などを引き続き調べています。
逮捕された容疑者3人（波多野容疑者、加藤容疑者、19歳女）の送検時の様子
名古屋のホテル強盗殺人事件では、美人局計画の疑いの中で、19歳女を含む3人が逮捕・送検された。関係者間の金銭問題や計画詳細、殺害経緯など、警察の捜査が続けられている。
