元フジテレビアナウンサーで弁護士の菊間千乃氏(53)が6月14日にTBS系「情報7daysニュースキャスター」に出演し、国民民主党が参院選比例代表での擁立方針を一度決定しながら、その後公認を見送った山尾志桜里元衆院議員を巡る一連の経緯と混乱について、自身の見解を詳細に述べた。この問題は、山尾氏の過去の報道と、それに対する党及び本人の対応が焦点となっている。
弁護士の菊間千乃氏(2021年撮影)、情報番組で政治問題を解説
山尾氏の参院選出馬会見と党の対応
番組は、山尾氏が6月10日に実施した参院選出馬会見の模様を取り上げた。会見では、2017年に報じられた不倫疑惑に関する質問が記者団から集中したが、山尾氏は事実関係について明確な説明を行わなかった。また、山尾氏に立候補を打診したとされる国民民主党の玉木雄一郎代表をはじめとする党幹部が会見に同席しなかった点にも言及。会見の翌日には党の公認見送りが決定され、さらにその翌日には山尾氏が離党届を提出するに至った一連の流れを報じた。
菊間氏が指摘する「説明責任」の重要性
この状況について、菊間氏は自身の見解を展開した。彼女は、昨年玉木代表が山尾氏に国政復帰を打診した際、数年前の週刊誌報道に関して何らかの説明が必要になるという認識は、両者の間で話し合われていたはずだと推測。今回の会見も、週刊誌報道でしか情報がない国民に対し、山尾氏自身の言葉で真実が語られる場になるだろうという期待が大きかったと述べた。それにもかかわらず、会見で過去の疑惑について何の説明もなかった点は、国民が山尾氏の政治活動への復帰を受け入れる上で「なかなか難しい」要因となったと指摘した。
玉木代表の判断にも問題があった可能性
さらに、菊間氏は国民民主党の玉木代表の責任についても言及した。彼女は「そこについて玉木さんはどう思って、最初に声をかけたんだろう、というところは、玉木さんにも問題があったんじゃないかと思います。見誤った、というか」と述べ、玉木代表が山尾氏に立候補を要請する段階での判断に甘さがあった可能性を示唆した。これは、過去の問題に対する説明の必要性や、それがクリアにならない場合に生じるであろう混乱を十分に予測できていなかったのではないかという指摘である。
安住紳一郎アナウンサーが「会見自体、玉木代表が考えているものと違った、という可能性がありますよね」と問いかけると、菊間氏はそれに呼応し、「本当だったら、一緒に出席したっていいわけですよね」とコメント。玉木代表が会見に同席しなかったことも含め、党側の事前の準備や認識と、実際の会見での状況との間に齟齬があった可能性に触れ、党としての対応にも課題があったとの見方を示した。
結論:双方の責任が招いた混乱
菊間千乃氏の解説は、国民民主党による山尾志桜里氏の公認見送りという結果に至った混乱は、山尾氏本人が過去の疑惑に対して会見で明確な説明をしなかった点、そして山尾氏に国政復帰を打診した玉木代表側の事前の見通しの甘さ、双方に要因があったという立場を示している。今回の騒動は、政治家が過去の報道といかに向き合い、国民に対し説明責任を果たすか、そして党が候補者の選定とサポートをいかに適切に行うかという課題を改めて浮き彫りにしたと言える。
[[参考文献]]
- 元フジ菊間千乃氏、国民・山尾氏公認見送りの混乱を解説「見誤った、というか」玉木代表にも問題(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュース