TOKIO解散と「ザ!鉄腕!DASH!!」の行方:巨大プロジェクトの未来は?

2024年6月25日、国民的人気アイドルグループTOKIOが突如として解散を発表した。デビューから31年でのグループ活動の幕引きは、長年のファンや関係者だけでなく、広く世間に衝撃と戸惑いを与えている。この重大な変化が、彼らが長年出演し、番組と共に成長してきた日本テレビ系の人気番組『ザ!鉄腕!DASH!!』にどのような影響を及ぼすのか、そして番組内で年単位で続けられてきた数々の巨大プロジェクトの今後が、現在最大の注目点となっている。特に、メンバーの一人である国分太一氏の活動休止とも関連付けられ、視聴者の間では番組の将来に対する不安の声が高まっている。

視聴者の間で広がるプロジェクトへの懸念

TOKIOの解散発表を受けて、『ザ!鉄腕!DASH!!』のファンを中心に、SNS上では番組の今後について様々な憶測が飛び交っている。多くの視聴者が特に心配しているのは、現在進行中の長期プロジェクトがどうなるのかという点だ。

  • 「DASHどうなるんだろ? やりかけのプロジェクトあるし」
  • 「村もそうだけどDASH海岸とかビオトープどうなるんだ…」
  • 「ダッシュ島とかダッシュ海岸とか大風呂敷広げすぎたけど回収どうするんだろう」
  • 「さすがにもう、あれこれ企画を動かすのは無理だろ」

といった投稿が多く見られ、これらの大規模な取り組みが、グループの解散やメンバーの状況変化によって立ち消えになってしまうのではないか、という不安がリアルに伝わってくる。中には「打ち切り説」までささやかれる状況となっている。

日テレの継続方針と番組独自の企画性

こうした視聴者の不安に対し、番組を放送する日本テレビは、『スポーツ報知』の取材に対して「(番組の)放送継続の方針は変わらない」とコメントしたと報じられている。これはファンにとって朗報とも言えるが、『ザ!鉄腕!DASH!!』という番組の特性を考えると、すぐに全てを清算することが難しい現実がある。

番組の企画は単発のロケで完結するものが少なく、多くは数年、あるいは10年以上にわたって継続される壮大なプロジェクトだ。例えば、かつて福島県浪江町で農業に挑戦し人気を博した「DASH村」は、東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故により活動休止を余儀なくされたものの、その精神は無人島を開墾する「DASH島」へと引き継がれた。さらに、震災以前から続く横浜の工業地帯の一角で汚れた海を再生させる「DASH海岸」、そして大都会・新宿に自然を取り戻す「新宿DASH」など、複数の大型企画が同時に進行している。

これらのプロジェクトは、事前の膨大な調査や準備、関係各所への許認可申請、そしてそれぞれの分野の専門家による継続的な監修が必要不可欠であり、かかる予算も計り知れない。一度始動した企画は、文字通り「簡単には終わらせられない」規模と性質を持っている。関係者の間では、これらの長期的な取り組みは「DASHレガシー」「TOKIOレガシー」とも称され、単なるテレビ番組の域を超えた、一種の「社会実験」や地域貢献の側面すら持ち合わせ、番組のユニークで重要な魅力の一部を構成している。

長期プロジェクトの再編と「TOKIO-BA」の現状

しかし、TOKIOの解散というグループの根幹に関わる変化を受けて、これらの「レガシー」についても「整理が必要になる」と指摘する芸能ジャーナリストがいることも事実だ。

特に注目される具体的な事例として、福島県西郷村にある広大なアウトドアフィールド「TOKIO-BA」が挙げられる。これは2022年にメンバーの国分太一氏の発案で始まったプロジェクトで、約8万平方メートル(東京ドーム約2個分)という広大な敷地をゼロから開拓し整備していくという壮大な取り組みだった。TOKIO-BAの社長も務める国分氏は、今年の5月5日には3周年イベントのため現地を訪れ、精力的に活動していた。しかし、6月20日には彼の無期限活動休止が発表されたことを受け、「TOKIO-BA」も休園が発表されており、このままプロジェクトが閉鎖される可能性が高いと見られている。

他の進行中の大規模プロジェクトについても、TOKIO解散という状況下で、これまでと同様の視聴率や注目度を維持できるかが見通せない場合、今後の継続や推進は難航する可能性がある。番組の新たな「起爆剤」として、ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の後輩のビッグネームアイドルなどを起用し、てこ入れを図る方法も考えられるが、番組のコンセプトに合致し、長期プロジェクトを担える適任者がいるかは不透明な状況だ。

これらの厳しい状況を受け、『ザ!鉄腕!DASH!!』の番組関係者は、今後、番組がどのような方向性で「ダッシュ」を続けていくべきか、長期にわたるプロジェクトの継続・縮小・終了、あるいは全く新しい形の番組作りなど、極めて難しい判断と再編を迫られている。その悩みは尽きそうにない。

「ザ!鉄腕!DASH!!」やTOKIO-BAに関わる国分太一氏「ザ!鉄腕!DASH!!」やTOKIO-BAに関わる国分太一氏

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