7月2日に放送された大型音楽特番『2025 FNS歌謡祭 夏』(フジテレビ系)を巡り、インターネット上で思わぬ波乱が巻き起こった。人気バンド・Mrs. GREEN APPLEが出演した際、SNSのX上では特定のフレーズがトレンド入りを果たしたのである。それは「ミッキー邪魔」「ミセス邪魔」という言葉だった。
スポーツ紙の記者は、これらのフレーズがトレンド入りした背景について次のように解説する。「きっかけは『FNS歌謡祭』放送前日の7月1日、東京ディズニーランドおよびシーで行われた特別イベントでのMrs. GREEN APPLEのサプライズ出演でした。彼らは現在パーク内で開催中のキャンペーン『サマー・クールオフ at Tokyo Disney Resort』のテーマソングを担当しています。Mrs. GREEN APPLEの登場は当日のパーク内アナウンスで告知され、居合わせたファンは大変喜びました」。
ディズニーパレードでの「ミッキー邪魔」発言が拡散
サプライズ出演時、Mrs. GREEN APPLEのメンバー3人は人気キャラクターであるミッキーマウス、ミニーマウスと共にオープンカーに乗って登場した。しかし、この際に一つの騒動が発生したと前出のスポーツ紙記者は続ける。「Mrs. GREEN APPLEのファンと思われる女性が、本人たちをもっとよく見たいあまり、キャラクターに対し『ミッキー邪魔』と怒ったような口調で話す様子が動画に収められ、拡散されてしまったのです。拡散された動画を見ると、ミッキーとミニーの後ろにメンバーが位置していたため、見えづらかったのでしょう」。
ディズニーファンとの間で起きた「代理戦争」
当然のことながら、その場に居合わせたのはMrs. GREEN APPLEのファンだけではない。むしろ、ディズニーファンが大半を占めていた。そのため、X上ではディズニーファンからの怒りや悲しみの声が多く見られた。「動画の声の人、『ミッキー邪魔!』なんてよく大声で言えたな…。ディズニーランドには一生来ないでほしいと思ってしまう」「ディズニーにはアーティストとのコラボなんてしてほしくなかったんだよね。ミッキーがこんなことを言われるなんて今までなかったのに」。
ディズニーのキャンペーンテーマソングを担当しコラボレーションしたMrs. GREEN APPLE
図らずも、「ミッキー邪魔」騒動の翌日、Mrs. GREEN APPLEは『FNS歌謡祭』に出演した。インターネット上では「ミッキー邪魔」に対抗する形で「ミセス邪魔」というハッシュタグが出現し、Mrs. GREEN APPLEファンとディズニーファンの間で一種の「代理戦争」が起きてしまったのである。「これは『復讐』とも取れる行動ですが、Mrs. GREEN APPLEにとっても、ディズニーにとっても良い迷惑でしょうね」とスポーツ紙記者は語った。
コラボ発表時からの火種、専門家は疑問視
一方、今回の騒動はそもそもコラボレーションが発表された時点から「炎上の火種があった」と指摘するのは芸能ジャーナリストだ。「Mrs. GREEN APPLEとディズニーのコラボが発表された際、『世界観に合わない』といった批判がディズニーファンから多く出ていました。本来、ディズニーには既に多様な知的財産(IP)があるにも関わらず、新規顧客獲得のために、今回のような炎上リスクのあるコラボまでする必要があるのか、改めて検討すべきかもしれません」。
どちらのファンも「推し」を愛する強い気持ちは変わらないはずだ。今回の騒動が早期に収束することが願われている。