ブラジル15歳少女殺害:湖底バラバラ遺体の背後に隠された真実

2024年7月18日、ブラジル・サンパウロ州の湖の底から、痛ましい姿でバラバラにされた少女の遺体が発見された。シーツとビニールで粗雑に巻かれ、石をくくりつけられて水底に沈められていたその遺体は、複数の刺し傷に加え、両腕と両脚が切断されているという残虐な状況だった。さらに背中にはブラジル最大級の麻薬密売組織「首都第一司令部(PCC)」の頭文字が刻まれており、当初は組織的犯行の可能性も疑われた。犠牲となったのは、まだわずか15歳のニコーリ・フェルナンダ・ポジョレさんだった。

ブラジルで殺害されたニコーリ・フェルナンダ・ポジョレさん(15歳)の生前の写真ブラジルで殺害されたニコーリ・フェルナンダ・ポジョレさん(15歳)の生前の写真

休暇中の失踪から遺体発見まで

事件の発端は、ニコーリさんが休暇中に祖父の住むオルトランジア市を訪れていたことにある。7月4日、彼女は祖父に「ボーイフレンドの家に行ってくる」と告げて家を出たが、それが家族が目にした彼女の最後の姿となった。帰宅予定日を過ぎても戻らないニコーリさんを案じた祖父は、7月16日に警察に行方不明届を提出した。

警察による懸命な捜査の結果、7月18日、湖底からニコーリさんの遺体の一部が発見されるに至った。遺体に刻まれた「PCC」の文字は捜査陣の目を組織犯罪に向けさせたが、後にこれは捜査の撹乱を狙った偽装工作であったことが判明する。

捜査攪乱か?浮上した意外な容疑者たち

国際ジャーナリストによると、捜査線上に最初に浮上したのは、ニコーリさんの17歳のボーイフレンドの少年だった。警察が接触すると、少年は「1週間前に別れた。彼女の行方は知らない」と、まるで事件とは無関係を装ったという。しかし、警察がニコーリさんとは別の、少年の交際相手である14歳の少女にも連絡を取ったところ、その少女も突然行方不明になったことで、少年らが事件に深く関与しているという確信を強めていった。

その後、親族宅に匿われていた少年と少女は警察に身柄を確保された。取り調べに対し、二人はニコーリさんの殺害を最終的に自白。この残忍な事件の背景には、未熟な恋愛関係と、それに伴う強い嫉妬の感情が渦巻いていたことが明らかになった。

悲劇の結末:未成年者の歪んだ愛憎

ブラジルで発生した15歳少女殺害事件は、湖底からの遺体発見という衝撃的な幕開けから、組織犯罪の偽装、そして最終的には未成年者間の嫉妬に満ちた恋愛関係が動機であったという、予期せぬ真相へと辿り着いた。この痛ましい事件は、複雑で未熟な人間関係が引き起こす悲劇の深さを浮き彫りにしている。

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