マイメロ&クロミNetflix世界席巻!サンリオ「クロミ化計画」の戦略的成功

現代社会に溢れるネット動画配信サービスの中で、「何を見れば良いのか」「オリジナル番組は本当に面白いのか」と迷う方も少なくないでしょう。そんな中、サンリオの人気キャラクター、マイメロディとクロミを主役としたストップモーションアニメ「My Melody & Kuromi」がNetflixの非英語シリーズ部門で世界2位を獲得し、驚くべき好スタートを切っています。欧米からアジア、アフリカまで世界中の地域で週間TOP10入りを果たす一方、日本では意外にもランク外という世界先行ヒットを記録しており、サンリオの新たなグローバル戦略が注目を集めています。

Netflixで世界2位獲得、日本での意外な反応

このアニメシリーズは、サンリオキャラクターがNetflixシリーズとして全世界配信される初の試みであり、世界的に強力なIPを持つサンリオにとって自然な流れとも言えます。しかし、サンリオの「顔」とも言えるハローキティではなく、マイメロディとクロミが主役に選ばれたのには明確な理由があります。アニメの好調な滑り出しは、サンリオが仕掛ける「世界クロミ化計画」プロジェクトの一環として位置づけられており、クロミのファンダムを世界規模で拡大するための戦略的な一手であることが示唆されています。

「世界クロミ化計画」がアニメ成功の鍵

絶賛売り出し中のクロミは、マイメロディの「自称ライバル」として2005年に誕生しました。黒い頭巾にピンクのドクロマークという現代的な装いに、ツンデレなキャラクター性が特徴です。昭和の時代から愛される分かりやすいキャラクターであるマイメロディとは対照的な設定が、クロミの個性と魅力を際立たせています。

Netflixで世界的な成功を収めたサンリオのマイメロディとクロミNetflixで世界的な成功を収めたサンリオのマイメロディとクロミ

Z世代を魅了するクロミの魅力と人気拡大

2025年サンリオキャラクター大賞では4位にランクインするなど、クロミはすでにマイメロディやハローキティに匹敵する売れっ子キャラクターへと成長しています。アジアやヨーロッパの国々でもTOP5入りを果たすなど、特にZ世代からの強い支持がクロミの最大の強みです。この有力IPをさらに拡大すべく、2021年から「世界クロミ化計画」が本格的に始動しました。このプロジェクトは、庶民的な「吉野家」や「スシロー」とのコラボレーションから、サンリオの競合とも言える「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」でのステージ企画まで、多岐にわたる内容で展開されています。

プロジェクトの具体的な展開と今後の展望

「My Melody & Kuromi」アニメのNetflixでの成功は、「世界クロミ化計画」が着実に成果を上げている証拠と言えるでしょう。このプロジェクトは、既存のファン層だけでなく、新たな世代や海外市場にクロミの魅力を届け、サンリオIPのさらなる発展に貢献しています。キャラクターの人気を戦略的に育成し、多様なメディアやコラボレーションを通じてグローバルに展開するサンリオの取り組みは、今後のエンターテインメント業界におけるIP戦略の新たなベンチマークとなる可能性を秘めています。


参考文献:

  • Yahoo!ニュース (元記事: 東洋経済オンライン) – Netflixで世界2位獲得!サンリオ「クロミ化計画」の仕掛け, 2024年6月29日