トランプ政権、ロシア「影の船団」への制裁強化を検討か FT報道

ワシントン時事。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は5日、トランプ米政権がウクライナ侵攻を続けるロシアへの締め付けを強化する一環として、ロシア産原油を輸送する通称「影の船団」と呼ばれる船舶に対し、新たな制裁措置を検討していると報じました。これはロシアの経済活動に打撃を与え、停戦交渉を促す狙いがあるとみられます。

ワシントンで撮影されたドナルド・トランプ元米大統領。ロシアの「影の船団」への制裁強化検討を主導するトランプ政権の動きを象徴する一枚。ワシントンで撮影されたドナルド・トランプ元米大統領。ロシアの「影の船団」への制裁強化検討を主導するトランプ政権の動きを象徴する一枚。

「影の船団」への制裁強化の背景

もし制裁が発動されれば、これは第2次トランプ政権が発足して以来、初めての重大な制裁措置となります。トランプ大統領は、この経済制裁強化の可能性を示唆することで、ウクライナとの早期停戦に応じるよう、ロシアのプーチン大統領に強力な圧力をかけている状況です。米国の外交政策において、経済的圧力が重要な手段として用いられています。

「影の船団」とは何か?

「影の船団」とは、ロシアが国際社会からの制裁、特に欧米企業が提供する海上保険の制限を回避するために、船籍や船名を頻繁に変更しながら運用しているタンカーなどの船舶群を指します。これらの船舶は、先進7カ国(G7)や欧州連合(EU)が設定したロシア産原油の価格上限を巧みに回避し、市場取引を可能にしています。結果として、「影の船団」による原油輸送は、ロシアにとってウクライナ侵攻を継続するための重要な収入源となっていると指摘されており、これが西側諸国が懸念する主な理由です。

経済制裁の行方と影響

トランプ政権が「影の船団」に対する制裁を実際に強化した場合、ロシアの原油輸出能力に大きな影響を与え、その収入源をさらに圧迫する可能性があります。これにより、ウクライナ紛争の展開や、今後の国際エネルギー市場にも少なからず波及効果が及ぶと予想されます。国際情勢は引き続き流動的であり、今後の動向が注目されます。

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