近年、世界各地で異常気象が報じられる中、イタリアと中国で非常に珍しい、あるいは大規模な竜巻が発生し、注目を集めています。特にイタリアでは二つの竜巻が同時に発生し、さらに合体するという稀な現象が観測されました。一方、中国では巨大な竜巻が道路上に出現し、甚大な被害をもたらしています。これらの自然現象は、地球規模での気象変動の現状を浮き彫りにしています。
イタリア沿岸で発生した「双子竜巻」と驚きの合体
イタリア北東部の沿岸部で、空と海をつなぐように伸びる巨大な二本の「竜巻」が同時に発生しました。これは「双子竜巻」として知られる現象で、その近くには「雨柱」と見られるものも出現。現地のツアーガイドが撮影した映像には、太い方の竜巻が海水を激しく巻き上げている様子が捉えられています。さらに驚くべきことに、しばらくすると細い方の竜巻が徐々に太い竜巻に吸い寄せられ、最終的に一つの巨大な竜巻へと合体する様子が記録されました。
イタリア北東部沿岸に出現した双子竜巻
気象データを扱うサイトによると、ヨーロッパでは年間約500件の竜巻が発生しているとされています。現地メディアは、今回「双子竜巻」が発生した場所が海と川が交差する「竜巻が発生しやすい場所」であると指摘しています。しかし、海上竜巻が合体するという現象については、「非常に珍しい」と報じられており、その特異性が強調されています。
中国内モンゴル自治区を襲った巨大竜巻とその被害
一方、中国の内モンゴル自治区では、道路上に巨大な竜巻が出現し、広範囲にわたる被害が報告されました。空に向かって一直線に伸びる茶色い巨大な竜巻は、画面の左から右へとゆっくりと移動しながら、周囲に何かの破片を激しく巻き散らかしている様子が映像に収められています。
竜巻から間一髪で逃れた住民からは「今はここにいるけど、さっきはあそこにいたぞ」といった安堵の声が聞かれました。特に被害が大きかったのは、竜巻に巻き込まれたある村です。ここでは民宿として利用されていたモンゴル式の伝統的なテント「ゲル」8棟が損壊。「竜巻にやられてしまいゲルがなくなった…」「ゲルのドアも全部なくなりました」「悲惨です…」と、住民の悲痛な声が伝えられています。この村では電柱も被害を受け、一時停電が発生しましたが、幸いにも1時間ほどで復旧したとのことです。(参照:「イット!」 8月6日放送より)
まとめ
イタリアで観測された「双子竜巻の合体」という極めて稀な自然現象と、中国内モンゴル自治区で発生した「巨大竜巻による深刻な被害」は、世界中で頻発する異常気象の一端を示しています。これらの竜巻は、その発生メカニズムや規模、そしてもたらす影響の多様性を改めて浮き彫りにし、気象変動への継続的な監視と対策の重要性を再認識させるものです。
参考資料
- FNNプライムオンライン
- ヤフーニュース (元記事: news.yahoo.co.jp/articles/85f84fae1c2838650f191f33c1b08ddca73ad698)
- 「イット!」2023年8月6日放送