8日午後に開催された自民党の両院議員総会を受け、石破茂首相の続投姿勢を巡る党内の動きに注目が集まっています。ジャーナリストの青山和弘氏は、石破首相自身が辞任を切り出すことを「期待している議員は少なくない」と指摘。また、石破首相が「退陣」報道や「石破おろし」の署名運動に対し「敵がい心」を抱き、強硬になっている状況にあると分析しました。この石破首相の頑なな姿勢は、自民党内の抗争を長期化させており、党内では収束への議論が白熱しています。
自民党の両院議員総会で演説する石破茂首相の隣で、複雑な表情を見せる森山裕幹事長。石破政権の命運を巡る党内抗争が続く中、両者の関係性が注目される。
石破首相の強硬姿勢とその背景
青山氏の取材によると、石破首相の強硬な続投姿勢の背景には、外部からの「引きずり下ろそうとする動き」に対する強い「敵がい心」と「負けてはいけない」という思いがあるとのことです。自身が発していない「退陣論」が新聞に掲載されたり、「石破おろし」の署名運動が起こったりしている現状に対し、首相は反発を強めています。この石破首相の頑なな態度が、自民党内部の権力闘争をより長期化させ、党内の一部の議員からは事態の早期収拾を求める声が上がっています。
政局の鍵を握る森山幹事長の影響力
石破首相が現在の苦境を乗り越える可能性について、青山氏は「森山幹事長の存在」が極めて大きいと強調しています。森山幹事長は、議員の「公認権」を掌握しており、その権限は非常に強力です。もし石破首相と森山幹事長が強固に結託していれば、現在の政権を倒すことは極めて困難であると指摘されています。幹事長がその権限を行使すれば、例えば総裁選前倒しの署名活動に対しても、個別の議員に翻意を促すことすら可能だと見られています。
参院選総括後の森山幹事長の動向が焦点
森山幹事長の今後の進退、特に参院選の総括が終わった段階での動向が、石破政権の命運を分ける最大のポイントとなるとされています。石破首相は、森山幹事長の離反を食い止めるため、現在「ものすごく危機感」を持って説得に努めていると伝えられています。しかし、その説得がどのような形で実を結ぶのか、あるいは森山幹事長がどのような決断を下すのかは依然として不透明です。この政治情勢における「8月末の段階」が、今後の最大の焦点として注目されています。
結論
石破茂首相の続投への固執と、それに伴う自民党内の激しい抗争は、現在の日本政治の最大の焦点となっています。特に、党内の要職である森山幹事長の動向が、石破政権の安定性、ひいては日本の政治情勢に決定的な影響を与えることは間違いありません。参院選総括後の8月末が、この権力闘争の節目となり、石破首相の進退、そして自民党の未来を左右する重要な時期となるでしょう。
参考文献: