2025年7月18日に公開された『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』以降、「鬼殺隊」の「蟲柱」である「胡蝶しのぶ」のある公式設定が、ファンの間でこれまで以上に大きな話題となっています。特に長年にわたり、彼女の「体重」という数値に疑問を抱く声が多数上がっており、その背景には深い物語の伏線が隠されている可能性が指摘されています。
胡蝶しのぶの「体重37kg」はなぜ驚かれるのか？
最近SNSで頻繁に話題に上るのは、胡蝶しのぶの体重がわずか37kgという点です。作中で「上弦の弐」である鬼・「童磨」と対峙したしのぶは、鬼の頸を斬り落とすことができないため、「日輪刀」に鬼に有効な藤の花の毒を仕込んで戦うという、柱の中でも特異な戦闘スタイルを持ちます。その彼女が、まだアニメ化されていない場面で自身の体重が37kgであると明かしました。この設定は、『鬼滅の刃公式ファンブック 鬼殺隊見聞録』のプロフィール欄でも身長151cm、体重37kgと正式に記載されています。
胡蝶しのぶのフィギュア。身長151cm、体重37kgと公式設定された彼女の、一見して華奢でありながら力強さを感じさせる佇まいを捉えている。
しかし、しのぶのしなやかなスタイルの良さや、非力ながらも鬼を圧倒するほどの猛スピードで動ける筋力と体力を持っていることを踏まえると、37kgという数値はあまりにも軽く、違和感を覚える読者が多いのは無理もありません。身長と体重から肥満度を示すBMIを計算すると、しのぶの数値は16.23に過ぎず、医学的には明確に「低体重」に分類されます。日本医師会の公式サイトによれば、身長151cmの人物の適正体重は「50.16kg」とされており、しのぶの体重はこれより大幅に下回っています。さらに、『鬼滅の刃 公式ファンブック 鬼殺隊見聞録・弐』に収録された「柱相関言行録」では、「音柱」の「宇髄天元」がしのぶについて「安産型の尻」と語っており、彼女が作中で極端に痩せているように描かれているわけではないことも注目されます。
大正時代の平均値や他キャラと比較する「胡蝶しのぶの特殊性」
では、『鬼滅の刃』の舞台である大正時代の女性の平均身長と体重と比較すると、しのぶの数値はどのように映るでしょうか。厚生労働省のHPで確認できる「明治33年以降5か年ごと学校保健統計」のデータには、しのぶが該当する18歳女性の項目もあります。正確な作中年代は不明ですが、仮に大正9年（1920年）とすると、当時の18歳女子の平均は身長150.3cm、体重48.9kgでした。しのぶは平均身長をわずかに上回っているにもかかわらず、体重は平均を約12kgも下回る結果となります。
また、『鬼滅の刃』の女性キャラクター全体が異常に低い体重に設定されているわけではありません。例えば、しのぶの「継子」である栗花落カナヲ（16歳）は身長156cmで体重46kg、同じ女性の柱である甘露寺蜜璃（19歳）は身長167cmで体重56kgです。彼女たち二人とも痩せ型ではありますが、BMIの観点では「普通体重」に分類されます。物語開始時の竈門禰豆子（12歳）ですら、身長150cmで体重39kgであり、しのぶよりも重い設定です。これらの比較からも、胡蝶しのぶの体重設定がいかに特異であるかが浮き彫りになります。
痩せすぎの背景に隠された「物語の深層」
やはり、胡蝶しのぶは公式設定上、「痩せすぎ」と評されるでしょう。しかし、その背後には、彼女の肉体がある特定の目的のために常人とはかけ離れた状態になっているという、物語の重要な伏線が隠されています。詳細は伏せますが、この身体の状態が、彼女の驚異的な体重の軽さと密接に関わっていると考えられます。今後、『無限城編 第二章』が公開されれば、彼女の体重の軽さにまつわる話題は、さらにファンの間で議論を呼ぶことになるでしょう。
胡蝶しのぶの体重設定は、単なる数字に留まらず、彼女のキャラクター性、戦闘スタイル、そして物語全体の展開に深く関わる重要な要素です。この設定は、ファンの間で新たな考察や議論のきっかけとなり、作品への理解を深める一助となるでしょう。
