上信越道にそびえたつ「要塞」…巨大な岩塊の撤去開始、現場まで人を運ぶモノレールなど設置

上信越道にそびえたつ「要塞」…巨大な岩塊の撤去開始、現場まで人を運ぶモノレールなど設置

[ad_1] 足場に囲われて要塞のように見える岩塊。作業員らが立つのはクレーンなどが通る作業場で、右下に下り線の本線が見える(16日、群馬県安中市で)=丹下信之撮影  群馬県安中市の上信越自動車道で今月、トンネル上部にある巨大な岩塊を撤去する大がかりな工事が本格的に始まった。風化や地震による落石を防ぐのが目的。東日本高速道路(NEXCO東日本)によると、今後、昼夜連続の作業などが行われ、2029年4月の完了を目指す。 【写真】足場が組まれる前の岩塊。トンネル上部にそびえる (写真:読売新聞)  岩塊は松井田妙義インターチェンジ(IC)―碓氷軽井沢IC間にある北野牧トンネル(長さ190メートル)の上部にそびえる。高さは70メートルあり、平均斜度は70度と垂直に近い。長野県側から上り線を藤岡方面へ走ると、撤去作業に向けて組まれた巨大な足場が現れる。陽光を受けて銀色に輝き、要塞(ようさい)のようにも見える。  1996年に起きた北海道・豊浜トンネル崩落事故を受けて行われた点検で、中規模以上の地震で落石の恐れがあることがわかり、2017年に準備工事が始まった。  まず1200本のロックボルトを打ち込んで表面を固定し、金網を張って本線への落石を防ぐとともに、トンネル内や地表の計70か所にセンサーを設置。震度4以上の地震で本線を通行止めにして安全を点検する。足場は1年4か月かけて組んだ。  作業は、背面から少しずつ岩塊を崩し、崩落の危険がなくなる30メートルの高さになるまで約10万立方メートル分を撤去する。ただ、現場は妙義山系の急峻(きゅうしゅん)な地形で、背面には容易に近づけない。このため、現場まで人を運ぶモノレールやダンプカーが通行する空中桟橋、ダンプカーをケーブルで60メートル昇降させる装置も設置した。  16日に岩塊の頂上付近で安全祈願祭が行われ、本格的な撤去作業がスタート。岩に穴をうがつ作業が報道関係者に公開された。担当する大林組の責任者は「本線を止めることはできない。石ころ一つ落とさないよう、慎重に工事を行う」と話して気持ちを引き締めていた。 [ad_2] Source link