トランプ氏、コロナ対策チームのファウチ博士解任示唆 「選挙後まで時間くれ」


トランプ氏、コロナ対策チームのファウチ博士解任示唆 「選挙後まで時間くれ」

 ドナルド・トランプ米大統領(74)は1日の演説で、3日投開票の大統領選で再選を果たした場合、感染症の権威で政府の新型コロナウイルス対策チームの一員を務めるファウチ国立アレルギー感染症研究所長を解任することを示唆した。

 国内の経済回復を重視するトランプ氏は、さらなる感染拡大に警鐘を鳴らすファウチ氏への批判を強めている。再選を果たした場合は、感染予防のために取られている行動規制の解除や学校再開などを推し進めるものとみられる。

 トランプ氏は1日に南部フロリダ州で開いた支持者集会で「(野党・民主党やリベラル派は)コロナの話ばかりだが、それを聞かされるのも投票日までだ」と発言。聴衆から「ファウチをクビにしろ」とのコールが湧き上がると「選挙後まで少し時間をくれ。助言をありがとう」と語った。

 トランプ氏は最近、新型ウイルス対策チームに新たに参加したアトラス博士の提唱する「自然感染による集団免疫」論に傾倒している。

 民主党候補のジョー・バイデン前副大統領(77)は同日、東部ペンシルベニア州での演説で、トランプ政権のコロナ対応の失敗で特にマイノリティー(人種少数派)が打撃を受けたと指摘し、「ほぼ犯罪に等しい」と非難した。【ワシントン高本耕太】



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