(CNN) メキシコから米国へ不法に越境し逮捕された移住希望者らが昨年10月以降、100万人以上に達したことがこのほどわかった。国土安全保障省の当局者2人が明らかにした。
メキシコとの国境周辺で2019年に発生した移民殺到の危機時の水準を既に上回る事態となっている。
バイデン政権は今年の初期以降、対メキシコ国境での多数の逮捕件数への対応に苦慮。マヨルカス国土安全保障長官は今年3月、過去20年に比べより多くの不法な越境者に直面する趨勢(すうせい)にあるとの危機感を示していた。
米税関・国境警備局などは今年6月の逮捕者数はまだ発表していない。ただ、今年9月30日までの2021会計年度内で既に100万人を超えたとの認識を示した。
逮捕者の多くは何度も越境を試みているという。新型コロナウイルス対策の影響も指摘されている。
バイデン政権は昨年、国境周辺で逮捕した場合、迅速に送り返す政策を導入。ただ、付き添いのない子どもは対象外となっている。
当局者によると、21日間の平均数字を見た場合、今年6月に摘発した越境行為は連日6300人以上に達していた。