いよいよ運命の3月16日、ロシアのデフォルトが確定的になる日の前日となった。1カ月程度猶予期間があるものと思われていたが、最初からルーブルで支払う気しかないのであれば当然1カ月後のデフォルト確率は100%だ。人によっては猶予期間などなく、最初から16日デフォルトで確定する可能性もあると話している。
プーチン大統領〝金欠窮地〟ロシア国債デフォルト確定的 138億円分が16日利払い期限 経済制裁で外貨の半分が凍結…利用できない状態に
3/15(火) 17:00配信 夕刊フジ
ロシア国債がデフォルト(債務不履行)に陥る恐れが強まっている。16日にドル建ての利払い期限が迫るなか、ロシア財務省は計1億1720万ドル(約138億円)分を15日に支払うよう中継銀行に指示したと発表したが、約束と異なる自国通貨ルーブルで支払う場合、受け取りを拒絶される可能性が高い。日米欧による経済制裁で約35兆円分の外貨が凍結されるなか、ウクライナ侵攻をやめないプーチン大統領=顔写真=も金欠の大ピンチだ。
インタファクス通信によると、ロシアのシルアノフ財務相は14日、今月16日に支払期限を迎える国債の利払いの用意ができていると強調した。
しかし、ロシアが保有する金やユーロなど総額約6400億ドル(約75兆円)の外貨準備のうち、経済制裁で「ほぼ半分が凍結され、利用できない」と明らかにした。
このため、プーチン大統領はドルではなく、自国通貨のルーブルで支払う意向を示すが、お金を借りた側が一方的に返済条件を変えるのはルール違反。ドル建ての支払いは外国人投資家が多く、価値が急落しているルーブルを貸し手側が受け取る可能性は極めて低い。
軍事力を背景にした約束破りが得意のプーチン氏だが、金融の世界では通用しない。
利払いには30日間の猶予が設けられており、米ムーディーズ・インベスターズ・サービスなどの主要格付け会社がデフォルトを認定するのは4月中旬との見方が広がる。だが、野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「16日時点でドルによる利払いがなければ、ほぼデフォルトが確定する可能性がある」と指摘する。
■通貨危機も…
日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は「通貨危機がないとは言い切れない」と話す。
経済危機に陥った加盟国に緊急融資する役割を担い「最後の貸し手」と言われる国際通貨基金(IMF)は、強い影響力を持つ日米欧の意向でロシア救済に消極的だ。
ウクライナ侵攻では短期決着をもくろんでいたプーチン氏だが、戦争は長期化する懸念もある。ロシア経済が破綻すれば軍事費の調達もままならなくなるだけでなく、ロシア国内でもプーチン体制に不満の声が一気に高まる可能性もある。
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ロシア人は豊かさのない窮乏生活に耐えられるのか?
黒井コメント欄ではロシアはデフォルトを怖がっていない、生活必需品は回せるし中国との地下貿易も活発化するだけだ、国民に耐乏生活を強いれば案外何とかなってしまうだろう…という意見があった。だが人間は生活必需品だけで満足できるわけではない。今までのそれなりに豊かだったロシアを返せと不満を爆発させる向きもあるだろう。
黒井ロシア擁護者の中には日本人も同じように耐乏生活を検討すべき、田舎に畑付きの戸建てを買い自給自足の生活に切り替えるべき…という主張をする人がいる。だがもし昭和時代初期にスマートフォンやエアコンのある生活を体験していたとしたら、誰もそんな生活をしたがらないと思う。現実味のない空想論じゃないかということ。