知床遊覧船不明　海保が漁協関係者らに捜索協力を要請

捜索のためウトロ港を出る漁船＝北海道斜里町で2022年4月24日午前5時57分、貝塚太一撮影

　北海道・知床半島沖で遊覧船「KAZU　Ⅰ（カズ　ワン）」が浸水した事故の発生から一夜明けた24日早朝、網走海上保安署は地元の漁協関係者らに安否不明の乗客・乗員の捜索協力を要請した。

【写真】どこに…知床遊覧船、現場の様子

　午前5時半ごろ、斜里町のウトロ漁港で、ウトロ漁協と斜里漁協の関係者らが、海保の担当者の説明に耳を傾けていた。海保の担当者は「要救助者を発見した場合の対応」が示された資料を配布。乗員や乗客を海上で発見した場合、漁船に収容して網走海保に連絡し、ヘリか漁船でウトロ漁港まで搬送するとした手順を確認した。午前6時前に漁船8隻が出港した。

　斜里漁協の柴田康一さん（52）は「『見つけるぞ』という気持ちで応援に来た」。出口映治さん（59）は「昨日は昼ごろから風が変わり、波の高さが3メートルぐらいあった。普通は漁も観光にも船を出さない」と語り、「何とか見つけたい」と捜索の漁船に乗り込んでいった。【山田豊】