事故の船 船首に亀裂の目撃証言 悪天候で別の観光船船長は制止「出航は異常」

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事故の船 船首に亀裂の目撃証言 悪天候で別の観光船船長は制止「出航は異常」

今年2月に陸揚げされた「KAZU I」

 今回の事故で焦点になっているのは主に2つ。1つは事故を起こしたカズワンの船首に亀裂が入っていたという目撃証言だ。

【写真】観光船事故の犠牲者の遺体が安置された施設に入る関係者ら

 運航会社「知床遊覧船」とは別の観光船乗組員は「自分が見た限り、船の右前部分に亀裂が入っていた。そこから水が入った可能性がある」と指摘。別の観光船でかつてアルバイトしていた女性は24日、2月にウトロ港に陸揚げされたカズワンの写真をツイッターに投稿。船首に近い部分に亀裂が確認できた。地元の漁師は「亀裂が入ったままの観光船に人を乗せていたなら、あり得ない」と指摘した。

 出港3日前の20日には船舶検査を受け、異常がないことが確認されている。小型船舶を所有する札幌市在住の60代男性は「救命胴衣、浮輪といった法定備品のチェックに重点が置かれることが多い。検査によっては強度や構造的な部分が見落とされる可能性はある」とした。

 そして最大の疑問は「なぜ荒天で出港したのか」。斜里町では23日未明に強風注意報が、朝からは波浪注意報も出されていた。午後から海が荒れることが予想され、地元漁師も午前中で引き揚げた。

 その中、カズワンは午前10時に出港。同業者らは豊田徳幸船長(54)に「行くな」と止めたが、甲板員の曽山聖さん(27)とともに船を出した。「23日の気象条件で出港することは異常」(観光業界関係者)との声がある一方、当時のウトロ港に吹いていた風が比較的弱かったとされることが誤った判断につながった可能性も指摘されている。

 国土交通省によると、カズワンは昨年、事故を2回起こしていた。5月、浮遊物と衝突して乗客3人が軽傷を負い、翌6月には出港後まもなく浅瀬で座礁する事故を起こした。いずれも同省の監査と指導を受けた。豊田船長は6月の座礁事故について、今年1月に業務上過失往来危険容疑で書類送検されていた。1管は今回の事故も業務上過失致死容疑などでの捜査を検討している。

 関係者によると、現地ではカズワンの運航会社など4社で「知床小型観光船協議会」を組織し、気象や海の情報を共有。複数の船が海に出ることで、もしもの際に助け合えるなど、会社の枠を超えて安全対策を講じていた。大型連休に合わせてシーズン入りする同業他社に先駆けて、知床遊覧船だけが船を出したことに、関係者は「集客が見込めるからではないか」と話す。一刻も早い知床遊覧船側の説明が求められる。

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