最終金額で躓いたフランス、コロンビアから自走砲を受注したのはイスラエル

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コロンビア陸軍の自走砲調達は仏製のCaesarで確定していると見られていたが、最終交渉で提示した金額でつまずき「イスラエル製のATMOSがコロンビア陸軍の受注を獲得した」と報じられており、1輌あたりの取得費用でCaesarとATMOSでは385万ドルの差がある。

アナリスト達は「コロンビアはフランスからCaesarを調達するだろう」と予想していたので「ATMOS勝利の報道」に驚いている

コロンビアはテロや麻薬組織との戦いを優先して重装備への投資を後回しにしてきたが、隣国のベネズエラはロシアや中国から次々と武器を調達して軍の近代化を図っており、昨年辺りからコロンビアもM1A2売却を米国に打診、更新計画が頓挫したクフィルC10/C12の再始動、フランスから自走砲「Caesar」を調達するための交渉を開始したと報じられていたが、米ディフェンスメディアは「コロンビアはCaesarではなくATMOSを選択した」と驚きをもって報じている。

最終金額で躓いたフランス、コロンビアから自走砲を受注したのはイスラエル

出典:Juan David COL / CC BY-SA 4.0 Joya SAA-1

コロンビア陸軍の砲兵戦力は105mm榴弾砲を車載化した「Joya SAA-1」と106mmの対戦車砲を車載化した「M462/M40A2」だけでMLRSは保有しておらず、ベネズエラ陸軍はロシア製のMsta-S、BM-21、BM-30を保有しており「このギャップを埋めるためコロンビア陸軍はCaesarを12輌調達する」と報じられていたが、最終交渉でNexterが提示した金額は「1.14億ドル」だったらしい。

この最終金額は自走砲調達に政府が割り当てて資金と比較して「高すぎる」と判断され、コロンビア陸軍の関係者は「競合していたイスラエルのElbit Systemsに1.01億ドルでATMOSを18輌発注した」と米ディフェンスメディアに明かしたと報じている。

最終金額で躓いたフランス、コロンビアから自走砲を受注したのはイスラエル

出典:public domain Caesar6×6

CaesarとATMOSの契約金額の差は約1,300万ドルに過ぎないが、関連コストを含む1輌あたりの取得費用は「Caesarが950万ドル」で「ATMOSが565万ドル」なので圧倒的にATMOSが安価だ。

因みにクフィルC10/C12の更新計画についてグスタボ・ペトロ大統領は「フランスのラファールが最も条件(特に支払い条件)がよい」と明かしていたため、安全保障分野や防衛産業界のアナリスト達は「コロンビアの安全保障に急接近したフランスからCaesarを調達するだろう」と予想していたので「ATMOS勝利の報道」に驚いている。

最終金額で躓いたフランス、コロンビアから自走砲を受注したのはイスラエル

出典:Israel Aerospace Industries

追記:コロンビアはイスラエルから防空システム「Barak MX」を調達すると発表、このシステムはロシア製防空システムと同じように複数の防空レイヤー(多層式防空)を1つのシステムで提供できるよう設計されており、カバーするエリア毎にBARAK MRAD(高度20km/範囲35km)、BARAK LRAD(高度20km/範囲70km)、BARAK ER(高度30km/範囲150km)を使い分けるため、有人航空機、無人航空機、ヘリコプター、巡航ミサイル、超低空を飛行してくるミサイルやドローン、滑空爆弾、弾道ミサイル(LRADとERが対応)を迎撃することが可能だ。

コロンビアはMRADとLRADの構成を発注しており「MX調達のオプション」も契約に含まれているらしい。

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※アイキャッチ画像の出典:Rowielip/CC BY-SA 3.0 Elbit SystemsのATMOS

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