ウクライナ侵攻338日目の戦況、ロシア軍がバフムート以外でも前進を試みる

By | January 27, 2023


338日目が経過したウクライナ東部戦線・南部戦線の状況は「バフムート以外でもロシア軍が前進を試みている」というのが最大のポイントで、ドネツク周辺とザポリージャ周辺でロシア軍は利益を上げている。

ロシア軍が前に出ようと幾つも地域で攻勢を仕掛けているのが本当に気がかりだ

クレナンミ周辺の前線が何処にあるのは謎だがロシア軍は現在もディブロバやチェルボノポピフカを保持しており、ウクライナ軍の先端も「スバトボとクレナンミを繋ぐP66にまで達していない」という見方が多く、今のところ「クレナンミ奪還に向けた動き」というものは観測されていない。

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出典:GoogleMap 東部戦線の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

逆にクレナンミ方面のウクライナ軍はランセットの攻撃で自走砲KRABを損傷、M777×2門を失った可能性が浮上。

さらにクピャンスクの南でもS-300のランチャーがロシア軍のBM-30(もしくはタルナード)の精密攻撃で破壊されたことが確認されており、ロシア軍の戦い方に変化が生じているのかは定かではないが「徘徊型弾薬やHIMARSを使用した精密攻撃がウクライナ軍の専売特許ではない」ということを思い出さてくれる。

ウクライナは公式に「ソレダルを失った」と認めたが既にバフムート周辺は危機的な状況で、ロシア軍はクリシェイフカや同拠点の北西にある高台陣地も占領しており、バフムートを保持するならこれ以上の後退は許されない。

ドネツク周辺でもロシア軍がヴォーダインを占拠した可能性が浮上、ここを起点して突出部が北に伸びるようならアウディーイウカが危なくなり、パブリフカの防衛ラインを突破したロシア軍もヴーレダーに迫っているため、ここを突破されコスティアンティニフカ方面に前進されるようならマリンカで抵抗を続けるウクライナ軍は側面を突かれることになる。

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出典:GoogleMap ドネツク周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

ザポリージャ方面でもウクライナ軍がカムヤンスキーの陣地を放棄して北の高台まで後退したことが確認されており、オレホボを起点した幹線道路沿いの防衛ラインでもロシア軍との戦闘が続いている。

この地域は比較的平穏で両軍とも時間をかけて防衛ラインを強化してきたため「一気に戦線を抜く」というのは不可能に近く、もしロシア軍が本格的に攻めてきてもバフムートのように僅かの土地を巡って激しい戦闘になると予想しているが、ロシア軍が前に出ようと幾つも地域で攻勢を仕掛けているのが本当に気がかりだ。

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出典:GoogleMap ドネツク周辺の戦況/管理人加工(クリックで拡大可能)

恐らくロシア軍は何処に防衛ラインの脆弱な部分があるのか探している可能性が高く、いずれ地域を絞って大規模な攻勢に出てくるのは確実だ。

米国がバフムート放棄を提案、ゼレンスキー大統領が決断出来るかは微妙
ロシア軍の死傷者数は約18万人、ウクライナ軍の死傷者数も10万人以上
激しいバフムート巡る戦い、ゼレンスキー大統領が追加動員を行うよう指示

 

※アイキャッチ画像の出典:Генеральний штаб ЗСУ



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