韓国の半導体関連産業がリーマンショック時並みに悪化

半導体業界の厳しい状況が予想より長引く可能性が高まっている。スマートフォンやPCなど主要産業の需要低迷と消費心理の萎縮が要因となっている。サムスン電子は2023年4月から6月期に営業赤字を記録する可能性があると指摘されている。

韓国の半導体関連産業がリーマンショック時並みに悪化

フィナンシャル・タイムズなどの報道によれば、台湾TSMCやオランダASMLなど世界の大手半導体関連企業の業績不振が予想より長期化する恐れがあるとされている。TSMCは市場回復予想時期を遅らせ、今年の売上げが2015年以降で初めて減少すると予想している。ASMLも同様に古典的半導体沈滞期が大きな段階で進行していると診断している。

サムスン電子の業績見通しも暗いものとなっており、複数の証券会社が同社が4月から6月期に営業赤字を記録すると予想している。もしこの予想が現実になれば、2008年10月から12月期の赤字から15年ぶりの赤字となる。

韓国開発研究院(KDI)は、半導体産業関連指標が2001年のITバブル崩壊や2008年の世界的金融危機と似た水準に悪化していると診断している。

コメント欄では以下のような意見があった。

・先日野村総合研究所が1社だけ韓国の成長率が低いと指摘していたが、実際には他の企業も成長率が低い可能性があるという指摘がある。半導体業界全体が厳しい状況にあるため、単一企業だけの問題ではないかもしれない。

・半導体不足により新車の納期が大幅に遅れるという話は、現在も一部で続いている可能性がある。ただしこの記事では半導体産業全体の業績不振が予想より長期化すると報じており、半導体不足の解消にはまだ時間がかかるかもしれない。